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その小さな女の子は
毎晩寝る前に一冊だけお母さんに本を読んでもらっていました。

「1冊だけね」

お母さんは「今日はどんな本を選ぶのかしら」といつも楽しみにしているのですが、
その女の子はいつもいつも同じ絵本を持ってきました。

またこれ？？

お母さんの方が飽きてしまって読みながら眠くなってしまうことも。。。
でも辛抱強く望んだとおりに読んであげていました。

お母さんがいつもの通り読もうとすると
「こんはあかちゃんをまっていました。こんは、、、」
お母さんより先にその女の子が先に読み始めるではありませんか。
一字一句違わず。

あっという間に1ページまるごと読んでしまいました。

まだ1歳半ばでしたから字なんて全く読めません。
そうです。毎日読んでもらっているうちにすっかり覚えてしまったんですね。

おじいちゃんやおばあちゃんにも聞かせてあげました。
まだ字が読めないといくら言ってもまったく信じてもらえませんでした。

聞いたものすべてを耳で吸収していた女の子は、そのうち字に興味を持ち始めました。

これ何て読むの？　これ何て読むの？　これ何て読むの？

お母さんは半ば機械的に答えていました。少しウンザリ気味だったかもしれません。

いつの間にかその女の子は何でも読めるようになっていました。
でも、それと同時に耳で聞いて覚えるという事はなくなっていきました。

——

これを読んで何を感じましたか？

この続きは次回のお楽しみ。

ではまた！