百日咳 2022-9-20
少しずつ暑さも和らぎ、虫の鳴き声にも変化が感じられ、いよいよ秋の気配が訪れてきましたね。
今回は、夏から秋にかけて発生することの多い、その名の通り百日間ぐらい症状が続く「百日咳」についてお話したいと思います。
私は臨床で働いていた頃、実際に生後半年未満の乳児を担当したことがありますが、それはとても辛そうでした。咳き込んでミルクも飲めず、眠れず、疲れ切って泣くこともできないような状態でした。
幸いにも治療を乗り越えて元気に退院していきましたが、生後半年未満であれば呼吸不全などで命を落としかねません。
『原因』
百日咳菌という特殊な細菌による感染症で飛沫や接触により感染します。
5-10日間の潜伏期間があり、咳が始まる1週間前~咳が始まって3週間後までは感染力があり、非常に感染力が強い菌です。
『好発年齢』
5-20歳ぐらいまでが多く、2歳までに予防接種を済ませた子どもでも、その数年後には予防効果が減退するために年長児が感染します。
『症状』
微熱・鼻水・咳などのいわゆる風邪症状から始まり、徐々に頻回のコンコンした咳や息を吸うときにヒューと音がする発作が始まります。この咳が少しずつ収まりつつも、3ヶ月ほど続きます。
頻回の咳をするため、乳児は哺乳も睡眠も十分にとれません。
『予防方法』
ワクチンの予防接種が有効です
4種混合(DPT‐IPV):ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ
3種混合(DPT):ジフテリア・百日咳・破傷風
予防接種の定期接種によって、感染リスクを8割ほどに減らす効果があります。
サンライズキッズ保育園では、感染症の拡大予防の一環として予防接種の履歴を確認させて頂いています。どんな疾患も、予防できることはしっかりと対策して、早期発見・早期治療を心掛けましょう。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子