蕁麻疹(じんましん) 2022-10-29
漢字で書くと少し難しいですが、大人であれば一度は口にしたことがある言葉ですよね。
特に親の立場であれば、子どもは大人に比べて皮膚が敏感なため、「これって蕁麻疹じゃないかな?」と疑ったことは少なからずあるのではないでしょうか?
今回、子どもによく見られる蕁麻疹についてお話したいと思います。
『蕁麻疹の原因』
アレルギー性蕁麻疹と非アレルギー性蕁麻疹の二つに分けられます
アレルギー性蕁麻疹
特定の食べ物を摂取することによって出る場合(食物アレルギー)や、花粉・動物・薬品などに対するアレルギー症状として出る場合のことを言います。
この場合、特定の物を摂取した時や、触れた直後~数時間以内に症状が出現し、次第に消退していきます。検査によって原因物質を特定することも可能です。
また、寒さや暑さ、発汗によっても症状が出現することがあります。
原因物質としてよく聞かれるもの:5大アレルギー成分(小麦・そば・乳製品・卵・落花生)以外にも、穀物・肉魚類・果物・野菜・食品添加物・ゴム・蜂・抗生物質・解熱鎮痛剤など
非アレルギー性蕁麻疹
疲労やストレス、体調不良時に突発的に出現する突発性蕁麻疹や、日光や衣類の摩擦による物理性蕁麻疹や、入浴・運動・緊張などによるコリン性蕁麻疹があります。
いずれも、症状が出たり引いたりを繰り返しながら数日掛けて消退していきます。
『どんな症状?』
以下が全て揃うわけではありません
・皮膚が赤く盛り上がる=膨隆疹(ぼうりゅうしん)
・形も大きさも色々
・地図状に広がることもある
・かゆみを伴う
・突然出現して暫くすると消退する
『出現時の対応』
ホームケアとして実践してみて下さい
・温めるとかゆみが増すのでエアコンや冷たいタオル・保冷材などで冷やす
・入浴はやめて低めの温度のシャワー
・掻きむしらないように室温を下げて出現部位が隠れる衣類に変更
・傷をつけないよう爪切り
頻繁に症状が出現したり、広範囲で強いかゆみを伴う場合や、呼吸がゼイゼイしたり顔色が悪くなるようであれば病院受診をしてください。
医師より、アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン剤の内服薬や塗り薬が処方されたら、指示通りの使用をしましょう。
子どもへの内服経験の無い方は、過去のコラムに内服方法についての投稿があるので参考にしてください。
サンライズキッズ保育園では、登園時・排泄時・食事時・更衣時など様々なタイミングで子どもたちの皮膚の状態を確認して、小さな変化も見逃さないように努めています。発見時は、保育者間で現状を共有して経過観察を行います。かゆみによる苦痛を伴っていたら、保冷材で冷やす処置を行っています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子