サンライズキッズ看護師のコラム

口内炎 2022-7-26

過去のコラムに投稿した手足口病やヘルパンギーナなどの場合は、高熱を伴ない他にも症状があるため口内炎に気が付きますが、口内炎だけを発症している場合には気づきにくいものです。

今回、早期発見に繋がる子どもの見方と発症時の対応についてお話したいと思います。

『口内炎とは』

口の中の粘膜に起きる炎症の総称で、様々な原因で発症します

傷などで起きる場合

玩具や歯で口の中が傷ついた時に、その部分が白く炎症を起こします

 

ウイルス感染による場合

単純ヘルペスの感染によるヘルペス性口内炎やコクサッキーウイルスの感染によるヘルパンギーナの口内炎を指します

免疫力の弱い時期にかかりやすく、口内に沢山の炎症が起こり高熱や喉の痛みを伴います

 

ストレスや免疫トラブルによる場合

免疫力が低下した時にストレスや栄養の偏りで小さな潰瘍を形成します

 

カビによる炎症

免疫力が低下した時にカンジダ菌が増殖して炎症を起こします

生後1-3ヵ月の赤ちゃんに発症することが多く、白い斑点(ミルクのカスのような物が付着)が頬の内側や舌、上顎にできます

 

その他 口内の刺激によるもの

食品によるアレルギー反応や火傷などで炎症を起こします

虫歯や口内を不衛生にしているとカビが増殖したり、ウイルスに感染しやすくなります

 

子どもに多く見られるのは、精神的なストレスやビタミン不足が原因で、1~複数個の小さな潰瘍ができます。表面が白く、周囲が赤く、中央部分は凹んでいる形状で、頬の内側や唇、舌や歯茎に発症し、1週間程度で治癒します。

 

『子どもが見せるサイン』

・飲食したがらない

・哺乳力の低下

・機嫌が悪い

・よだれが多い

・食事中に泣いて食べ物を口から出す

・口の中に手を入れる

・顔をつねる

上記のサインを子どもが見せたらゆっくりと口内を観察して見て下さい

『ホームケア』

・食事は、熱すぎず冷たすぎないように調整し、揚げ物やせんべい・クッキーなど口内に刺激を与えるものは避けましょう。柑橘類はしみるので避け、果汁ジュースも薄めた方が刺激は少ないでしょう。

・水分は、常温の物を少量ずつ回数多く摂取し脱水にならないよう注意が必要です。

・口内が不衛生では治りが悪いので、歯磨きが難しい場合はうがいをしましょう。うがいも難しい場合は、食後に水分摂取をしましょう。

『予防のために:口内炎が出来ていない時』

・日頃からビタミン不足にならないよう緑黄色野菜やフルーツを食事に取り入れましょう

・口内が乾燥しないよう小まめな水分摂取と室内の加湿をしましょう。

・規則正しい生活で十分な睡眠時間を確保しましょう。

・ストレスを減らすよう日頃から子どもとはスキンシップを心掛けましょう。

・食後に歯磨きする習慣をつけて口内をキレイにしましょう。

 

 

サンライズキッズ保育園では、栄養バランスの良いメニューを自園調理で行っています。保育士と栄養士が子ども一人一人の食事する様子を観察し、調理方法や献立に反映させています。

 

サンライズキッズ保育園  看護師  浅井恵理子