サンライズキッズ看護師のコラム

子どもの夏風邪:ヘルパンギーナ 2022-7-12

前回の手足口病に続き今回もよく耳にするヘルパンギーナについてお話したいと思います。

『ヘルパンギーナ』

初夏にかけて流行するコクサッキーA群ウイルスが原因の感染症です。

乳幼児に多く、稀に大人も感染します。

手足口病と同様にウイルスの型が複数あるので何度も感染してしまう事もある疾患です。

厳密な登校登園停止措置はないため、それぞれの症状に応じて判断する必要があります。各園で基準が定められているか確認しましょう。

(当園では医師の診断のもと、登園届の提出をお願いしています)

 

 

『潜伏期間』

2~4日

『症状』

・のどが赤く腫れて口腔内に水泡が沢山でき、数日で潰れて潰瘍になるため痛みを伴う

・39℃以上の高熱が数日続く

『症状に対するホームケア』

・口腔内の痛みが強いため食事は熱いものを避け柔らかい物や流動状にする

・朝昼晩の食事を嫌がるようであればゼリー、ヨーグルト、アイスなど喉ごしの良い物を与える

・食事摂取が困難であれば経口補水液などを少量づつでも回数を多く与える

・酸味の強い刺激物は避ける

・高熱でぐったりし一時的に体温を下げてあげたい時は、太い血管が走行する首回りや脇の下・足の付け根を冷やしてあげると効果的

・市販されているおでこに貼る冷却シートを先ほどの部位に貼ることや、保冷剤を布に包んで服の上からその部位に貼っても一時的な解熱効果あり(首を絞めつけるような物を巻いたり、口が塞がれたりしないよう十分な注意が必要)

・高熱が続き医師から解熱剤が処方されたら指示通りに使用する(解熱剤は子どもの体重で投与量が異なるので保護者の判断で投与量や投与間隔など変更は危険)

・熱は上がるときに手足が冷え寒さを訴えガタガタ震えるため、服装や掛物で保温

・解熱が始まると汗をかき暑がるため、タオルで拭いてから更衣

『感染拡大させないために』

くしゃみや咳による飛沫感染、唾液や鼻水に触れることによる接触感染が主な感染経路です。そのため、玩具やタオル類の共有は避けましょう。また、便からも2~4週間はウイルスが排出されるため手洗いもしっかり行いましょう。

 

サンライズキッズ保育園では、保育中のお子様の様子を降園時に保護者様に細かくお伝えし、早めに医療機関へ受診した方が良いケースは必ずお声掛けさせて頂いています。また、自宅での経過観察で良い状況であれば適切なホームケアなどもお話させて頂くことも可能です。

 

次回は3大夏風邪「プール熱(咽頭結膜熱)」についてお話したいと思います。

 

サンライズキッズ保育園  看護師  浅井恵理子