牛乳飲んで下痢? 2022-10-12
登園時に「今朝、牛乳飲んだので下痢するかもしれません」「ヨーグルトいっぱい食べたから便が緩いかもしれません」とお聞きすることが時々あります。
大人になっても牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするからたくさん飲めないという人も多いですね。
その原因は何でしょうか?
牛乳の成分に問題があるのか、お腹に問題があるのかお話したいと思います。
『原因と症状』
牛乳の中に含まれる乳糖は、本来小腸内で乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)により吸収されます。しかし、ラクターゼが少ない時や、ラクターゼの働きが悪いと、乳糖は小腸内で分解されず大腸へ移動します。
大腸では腸内細菌によりガスや酸が発生して、消化不良や腹痛・オナラの増加・お腹の張り、下痢をもたらす原因になります。
これを乳糖不耐症と言います。
しかし、乳糖が原因ではない過敏性腸症候群や牛乳アレルギーも似たような症状があるため注意が必要です。
『症状を軽くするには』
一気に摂取するとラクターゼの分泌が間に合わない方もいるので、数回に分けての摂取や、温度が体温に近いほうがラクターゼの活性も上がるので、冷たいものではなく少し温めてから摂取するなど刺激を減らすと良いでしょう。
子どもの場合は、温めすぎると嫌がる場合もあるので、飲む頃に常温程度になるように準備しておいたり、ヨーグルトなどは容器やスプーンを小さくするなどして口へ運ぶ回数を増やしたりすると満足感を得られて良いでしょう。
サンライズキッズ保育園では、おやつ時に牛乳(アレルギー児以外)を提供しています。飲む直前に準備するのではなく、常温程度で提供できるように準備しています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子