サンライズキッズ看護師のコラム

子どものおしっこ 2022-6-10

お母さんのお腹の中に居るときから出ている「おしっこ」。

新生児期からお子様に「おしっこ出たね」と話しかけることもあるでしょう。また、お子様から「ちっち出た」と知らせが来ることもあるでしょう。

今回は、おしっこが作られる過程や排泄される仕組みについてお話したいと思います。

 

『どこでどうやって作られるの?』

人間の体は常に血液が巡っていて、様々なものを臓器に運びます。栄養素や酸素を運ぶと同時に、人間の背中側に二つある腎臓には体中の不要になった老廃物を運びます。腎臓に運ばれた老廃物は糸球体(しきゅうたい)という場所で老廃物や余分な水分がろ過されておしっこの元が作られます。それは尿細管を通って腎盂(じんう)に集められます。おしっこの元には栄養素が含まれていて尿細管を通るときに再吸収されます。それが、おしっこの元の99%を占め、残りの1%が体外へおしっことなり排出されるのです。

『おしっこはどこを通って身体の外へ出てくるの?』

それぞれの腎盂に集められたおしっこは、尿管を通って一つの膀胱へ流れてきます。その膀胱に貯まったおしっこが一定量になると尿意が脳から指令として出されます。

新生児期は50ml、1歳になると200ml、2-3歳になると400ml、大人は500mlの膀胱容量でおおよそ1/3-1/2程度膀胱内に尿が溜まると尿意として感じます。

一日量は新生児期で200ml、1歳になると500ml、2-3歳になると600-800ml、大人は1000-1500mlです。

 

『おしっこの色やにおい』

正常なおしっこは透明感のある淡黄色ですが、水分摂取量が多いと色は薄くなり、逆に発汗が多かったり水分摂取量が少なかったりすると色は濃くなります。また内服薬でも尿おしっこに色が付くことがあるので薬の影響があるかどうか処方薬局などにお問い合わせください。尿の白濁や排尿時の泡立ちが長時間消えない場合は正常ではありません。

においは芳香性のにおいがする程度で臭くはありませんが食事内容によっては変わるときもあります。甘いにおいやアンモニア臭が強いときはかかりつけ医に相談しましょう。

 

日頃からいつもの様子を知っておき、あれ?いつもと違うと感じた時は何がどう違うのか観察してみて下さい。

疑問に思うことはかかりつけ医に相談されてから病院受診を検討しましょう。

 

サンライズキッズ保育園では食事の前後や屋外活動後、午睡前後に必ず排尿チェックをしています。1歳児クラスからはトイレ排泄の練習も開始して、それぞれの子どもの排尿パターンをつかむようにし、尿回数や色・においなどの観察も行うようにしています。

 

サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子