子どもが発熱しても慌てないで 2022-5-27
子どもは熱を出すものと聞いたことはあっても、初めて我が子が発熱すると慌ててしまう保護者様は多いのではないでしょうか?夕方から夜にかけて発熱することが多いのでさらに不安になることと思います。しかし、慌てないでください。
まずはお子様をよく観察しましょう。そして適切な対処が出来るように、看護師からのお願いと判断ポイントをお話します。
『子どもの発熱の原因』
発熱は、子どもの体に侵入した細菌やウイルスと戦うための生理的な防御反応です。
子どもは大人より体温が高いのが普通なので37.5℃未満であれば心配ありません。また、体温調整が未熟なため簡単に高熱を出しますが、大人ほど熱のつらさを感じません。
普段から体温測定をしておくと平熱を知ることが出来るでしょう。
『緊急性が高い発熱とは』
・生後3か月未満の乳児が38℃以上続くとき
・呼びかけに応じずぐったりしている
・大好きなおもちゃにも反応しない
・異常行動や言動(突然走り回る 叫ぶ 幻聴 幻視など)がある
・初めての痙攣を伴なう
・飲食できず嘔吐や下痢を伴なう
・呼吸が苦しそうで眠れていない
などの時は、かかりつけ医に相談もしくは夜間でも救急病院受診することをお勧めします。
『発熱時の対処』
遊ぶ元気があれば室内遊びをしても問題ありません。しかし、発熱時の屋外遊びは他のお子様との接触の危険があるため感染症を疑う状況であればやめておきましょう。
高熱でぐったりし一時的に体温を下げてあげたい時は、太い血管が走行する首回り・脇の下・足の付け根を冷やしてあげると効果的です。市販されているおでこに貼る冷却シートを先ほどの部位に貼ることや、保冷剤を布に包んで服の上からその部位に貼っても一時的な効果は得られます。あくまで、苦痛を緩和させるための一時的な対処です。首を絞めつけるような物を巻いたり、口が塞がれたりしないよう十分に注意してください。
医師から解熱剤が処方された場合は指示に従ってください。解熱剤は子どもの体重で投与量が決まっているので保護者の判断で投与量や投与間隔などを変更することは危険です。
次回は受診後に解熱剤が処方された時の使用方法や注意点について看護師の視点からお話したいと思います。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子