いつもの咳と違う!仮性クループ 2022-10-25
気温差が著しくなり風邪を引いている子どもが増えましたね。
子どもが風邪を引いた時に、ゴホンゴホンやコンコンと咳をするのは聞いたことがあると思います。しかし、聞きなれないケンケンやオフオフなどの特殊な咳が聞かれる病気があります。それが仮性クループです。乳幼児に見られる疾患で繰り返す子どもも多く、場合によっては重症化することがあるため、今回お話したいと思います。
『仮性クループってどんな病気?』
ウイルスや細菌に感染して声門周囲に炎症が起きる疾患です。犬が吠えるような咳やオットセイの鳴き声のような咳をすることが特徴です。
好発年齢は生後半年から4歳ぐらいの乳幼児で、特に1-2歳の頻度が高く、繰り返し罹患する子どももいます。
『症状』
声がかれて=嗄声(させい)、犬が吠えるような咳=犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)やオットセイの鳴き声の様な咳をします。また、ゼイゼイやヒューヒューした呼吸音も聞こえます。
特に夜になると症状がひどくなる傾向にあって、悪化すると喉元や肋骨周辺が凹む陥没呼吸や肩呼吸が見られるようになります。
『治療とホームケア』
治療は原因にもよりますが基本は安静です。
喉の腫れがひどいときは病院でステロイド剤などの吸入を行いますが、程度によっては入院治療になります。
自宅では喉の安静のために子どもを泣かせたり大きな声を出したりしないよう気を付けましょう。
また、水分摂取も心がけ、室内は乾燥予防目的で加湿器などを使用しましょう。
寝かせるときは肩の下に薄めのタオルを入れて顎を少し挙げた状態にすると気道が確保されて呼吸が楽になるでしょう。
しかし、夜になると症状がひどくなる傾向にあるので、肩呼吸や陥没呼吸、唇の色が悪くなる(チアノーゼ)、ぐったりして眠ることも出来ない等あればかかりつけ医への相談や病院受診して診察を受けてください。
お子様の異常の早期発見には保護者様の気づきがとても重要となってきます。お子様のいつもの様子を知っている人だからこそ変化に気づき、いつも一緒にいる人だからこそ早くに気づけます。「あれ?何かおかしい」と感じたらまずは行動を起こしてください。大切なお子様を守るために。
サンライズキッズ保育園では、大切なお子様をお預かりしているので「いつもと何か違う」と感じられるような、観察の行き届いた保育を日頃から心掛けています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子