サンライズキッズ看護師のコラム

春に流行するのどの痛みを伴う病気 2024-3-10

入園や進級による環境の変化に加え寒暖差のあるこの時期は、体調を崩しやすく感染症の病気になるリスクが高くなります。

今回は代表的な溶連菌感染症について看護師からの視点でお話したいと思います。

 

『溶連菌感染症とは?』

A群溶血性レンサ球菌という難しい名前の細菌に感染して起こる病気です。

鼻、咽頭、扁桃腺などの飛沫感染で幼児期から学童期に多く、2-5日の潜伏期間を経て発症します。

感染力は強く、症状が現れた数日間は最もうつりやすいので他者との濃厚接触は避けた方が良いでしょう。しかし、病院で処方された 抗生物質を内服し24時間経過すると感染力はほぼなくなります。そのため、登園は抗生剤内服後24-48時間が経過していることが目安となります。勿論、発熱やのどの痛みなど苦痛を伴う症状が続いている場合は登園を見合わせましょう。

 

症状:のどの痛みを強く訴えることが多く、開口してのどの奥を見ると赤く点状出血を伴っていることもある

発熱は38-39℃の高熱

舌にイチゴの様なぶつぶつが出来る(イチゴ舌)

発熱・のどの痛みから数日後に体や手足に赤い点状の発疹が出来る

その他 頭痛や倦怠感、腹痛、嘔吐なども見られる

 

抗生剤の内服開始数日で症状は軽快し始めますが、体内の溶連菌を無くすには2週間ほどの内服継続をする場合があります。(医師の指示通り内服して下さい)

 

『感染数週間後の注意点』

溶連菌に感染すると腎臓に影響が出て急性糸球体腎炎という病気を発症することがあります。尿の色がウーロン茶のような褐色になっ たり、尿回数が減ったり、むくみが見られたら早めにかかりつけ医にご相談ください。

 

今回は病気について簡単に触れましたが、次回は溶連菌感染症に罹患した場合に役立つホームケアについてお話したいと思います。

 

サンライズキッズ保育園  看護師  浅井 恵理子