病院での声掛け 2023-3-28
長年小児科看護師をしていると、様々な場面に遭遇します。
そのうちの一つが、大人が子どもへ掛ける言葉が間違っていると感じる場面です。
医師や看護師が入院病室を伺うと、子どもの傍にいる大人が「チックンする怖い人たち来たよ 怖いね 怖いね」と子どもに向けて言いました。私たちは子どもに恐怖心を与えないように訪問したいと考えて居ますが、先手を打たれてしまうと軌道修正がとても大変です。
子どもの為にも、病院受診や入院した際には掛ける言葉を考えてみませんか?
ヒントになるようなお話を今回はしたいと思います。
『子どもにとって病院のイメージ』
・泣いている子どもが多い
・静かににしていなければいけない
・(薬品)においがする
・白い服を着た人たちがいる
・(注射経験者)痛いことをするところ
・アニメやキャラクターのお話が出来るところ(医師や看護師は人気キャラキター等に精通している)
『この言葉掛けはやめましょう』
・言う事聞かないと先生に大きい注射してもらうよ!
・お薬飲めない子は痛い痛いしてもらうよ!
・怖い人たち来たよ 痛い事されるかな
⇒注射をすることが子どもにとって罰を与えられているという誤解に繋がり、恐怖心を煽るだけなので、それぞれの理由を話してあげましょう。
「〇〇ちゃんが病気にならないように、チクッとするお注射を先生にしてもらいます」「痛いかもしれないけれど、応援しているから一緒に頑張ろうね」「お薬飲めたら先生や看護師さんに上手に飲めたよってお話してみようね。きっと、凄いねって褒めてくれるよ。」「〇〇先生と〇〇看護師さんが来たよ。今日は何のお話かな?○○ちゃんの大好きなキャラクターのお話もしてみる?きっと、お話聞いてくれるよ。」などと、子ども主体に考え、痛いことや不安だけを与える場所にならないような工夫をしてみましょう。
『ごめんねじゃなくて、頑張ったね』
予防接種や子どもが病気になって治療を受ける時など、子どもが痛い思いをする時に「ごめんね ごめんね」と声を掛けるのではなく「がんばったね すごい すてき」など、子どもが前向きになれる言葉を掛けましょう。
ごめんねと声を掛けることで、誰かが悪者になったり、また今度ごめんねと心配されるなら痛いって言わないでおこうと考える子どもも出てきたりします。
子どもの感受性を大切にし、自己肯定感を育てていきましょう。
サンライズキッズ保育園では、子どもの個性を大切し、自己肯定感を育てるような保育を心掛けています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子