覚えておいて!チョークサイン=choke sign! 2022-11-19
前回コラムで、子どもの窒息の要因についてお話しましたが、今回はそれを踏まえて家庭で出来る対策についてお話したいと思います。
『窒息時のサイン』
それが世界共通のチョークサイン(choke sign)です。
気道に異物が詰まり窒息した状態の時に、無意識に親指と人差し指で自身の喉を掴む様子を言います。
異物が喉に詰まり息が出来なくなると、咳き込み、呼吸音でヒューヒューと聞こえるなどがあります。この場合は、未だ気道に若干の余裕がありますが、完全に詰まってしまうと声が出せなくなるので、喉を掴みチョークサインを見せます。
他にも、今まで声を出して遊んでいたのに急に静かになる・急に動作が止まり動かなくなる・胸を叩いて苦しそうな仕草を見せる・顔色が悪くなる・ぐったりとして意識が無くなるなどのサインを見せます。
『発見時の対処』
腹部突き上げ法:対象者の背後から両手で抱きかかえ、片方の手をグーにして親指側をみぞおちの少し下に当てる。もう片方の手はグーにした手を握り、内側斜め上につき上げるイメージで押す←1歳未満不適応
背部叩打法:対象者を前かがみにして、みぞおちの裏側辺りを手の平の下部分で力強く何度も叩く
意識が無い場合は心肺蘇生を施す必要があります。直ちに救急要請しましょう。
『家庭で出来る食品・食事の窒息予防』
・ツルっとして丸い形状の物は1/4-1/2にカット
・口の中で塊になりやすいものは小さく水分と一緒に提供
・嚙み切りにくい物も小さくカットしたり、加熱で柔らかくしたりする
・月齢に合わせた離乳食の固さを知り、子どもに合った食事を提供
・提供時は、子どもが食事に集中できるように遊びながらの提供は避ける
・食事の姿勢を寝たままや椅子から落ちてしまうような体勢は止める
・唾液の分泌を促すためにも水分から摂取し口の中を潤す
・「カミカミ モグモグしようね」と咀嚼を促し、一口サイズも小さくし、口の中に沢山入れないように見守る
・食事中に驚かせない
大人の努力で未然に防ぐことのできる事故は減らしたいものです。
サンライズキッズ保育園では、食品の形態を子ども個々の発達や自宅での状況に合わせられるよう、栄養士・調理師・保育士が検討した内容で提供をしています。また、給食やおやつ提供時は子どもから目を離さず、子どもの食事中の姿勢や、食べ方や癖などを観察して個々に応じて対応しています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子