サンライズキッズ看護師のコラム

やけど(熱傷) 2022-9-15

夏から秋にかけては花火やバーベキューなどでやけどをしてしまう事もありますが、日差しの強い時期は思いがけない場所にも注意が必要ですね。

公園にある遊具や街中にある手すり、車の車体、機械式駐車場の鉄板、チャイルドシートの金具など危険はどこに潜んでいるかわかりません。

思いがけずやけどをしてしまった時の対処についてお話してみたいと思います。

 

『やけどとは?』

皮膚に炎や高温の金属類、化学物質、液体、紫外線が触れることによって、皮膚やその下の組織にダメージを引き起こす外傷のことです。

ダメージの範囲や深さによって分類され、命にかかわることも少なくありません。

一度熱傷:皮膚が赤くなっている状態

二度熱傷:水膨れが出来ている状態

三度熱傷:皮膚が白くなったり黒焦げた状態

 

子どもは大人と違い皮膚が薄い為、やけどの深さが比較的深くなりやすいです。また、カイロやホットカーペットなどのゆっくり時間をかけて受傷する低温やけどは、皮膚の深部まで進行している場合があるので注意が必要です。

 

『応急処置』

直ぐに水道水で15-30分間冷やすことで範囲や痛みを抑えることが出来ます。着衣状態で受傷した場合は服の上からそのまま水道水で冷やしてください。

範囲が広い場合や水膨れが生じた場合は早めに医療機関の受診が必要です。

 

『緊急性が高いのは?』

全身のやけどや、顔面の広範囲のやけど、全身の10%が受傷している場合は救急車の要請をしましょう。10%の判断基準は、片腕でも10%、片足でも10%、お腹も背中も受傷した場合は20%に値します。

また、皮膚が黒焦げたり、白くなっている場合も緊急性は高いです。

 

手足の指は皮膚がくっついてしまうため早めの受診がお勧めです。

水膨れが出来た時は潰すとそこから感染する可能性があるため、潰さない状態で受診しましょう。

 

『お家での危険個所』

以下の点をお家で確認してみて下さい

・炊飯器の蒸気口に子どもの手が届いてしまわないですか?

・ストーブなど高熱を帯びるものが子どもの手の届くところに設置していませんか?

・アイロンや電気ケトルのコンセントが子どもの引っ張りやすい場所にありませんか?

・調理台付近に踏み台があってコンロに近づけませんか?

・高温の液体が入った食材などをテーブルの上に放置していませんか?

・直射日光で高温になる場所を把握していますか?外の車や手すりは日光で熱くなっています。

・鉄板類がお庭やベランダにありませんか?

 

危険個所は直ぐに見直して子どもを守る行動を取ってください。

 

 

サンライズキッズ保育園では、子どもの手の届くところに危険なものは置かないことは当然ですが、お散歩時などは保育士の目で見て高温の可能性のあるものは温度確認してから子どもの遊び場を決めています。危険回避できない子どもを大人が全力で守ります。

 

 

サンライズキッズ保育園  看護師  浅井恵理子