サンライズキッズ看護師のコラム

さむ~い冬に要注意!「隠れ脱水」のお話 2025-1-24

1月に入り、寒さが厳しくなってきました。

保育園では暖房器具が完備してあるので常に温かく、子ども達は寒い冬も快適に過ごすことができます。

そんな寒い日に欠かせないアイテム、「暖房」ですが注意すべきこともあります。

それは「隠れ脱水」です。

今日は隠れ脱水についてみなさんにお伝えしていきたいと思います。

 

【隠れ脱水って何?】

隠れ脱水とは、体の中の必要な水分が減ってしまい、脱水症状の一歩手前になってしまっている状態のことです。特に乳幼児や高齢者に隠れ脱水が多く見られることがあります。

脱水症状は夏に多いイメージですが、季節の変わり目や冬の寒い時期にも起こります。

 

【どうして隠れ脱水が起こるの?】

冬に隠れ脱水が起こりやすい原因としては「乾燥」「のどの渇きの感覚が鈍くなる」ことが挙げられます。

暖房器具を使用するとそれにより部屋の湿度が下がり、乾燥しやすい状況になります。一般的に過ごしやすい湿度としては40-60%と言われていますが、暖房をつけているとそれ以下になりやすい環境になります。また冬は空気が乾燥しやすく、それらも相まって脱水が起こりやすくなります。

次に冬は寒さにより、のどの渇きの感覚が鈍くなってしまうことで起こりやすくなります。夏の暑い時期は、汗をかき水分を摂ろうとするのですが、冬はその感覚が鈍くなりがちです。しかし冬は汗をかきにくいからといって水分補給をしないと、脱水につながってしまいます。

 

【隠れ脱水の症状】

唇や皮膚がカサカサになる

いつもより食欲がない

指先が冷たい

舌が乾いていて光沢が無い、いつもより赤黒い

いつもよりぼんやりしている

下痢や嘔吐をした

おしっこの色がいつもより濃い

おむつがいつもより濡れていない

便秘、もしくは便が硬い

※これらの時は病院受診が必要です

 

皮膚が冷たくなる

顔色が悪くなる

体温が上がっている

ぐったりしている

意識障害がある

※救急車の手配が必要です。

 

意識レベルの低下→呼びかけや足の裏を叩いても反応しない

循環不良(手足が冷たい)

体温が上昇

けいれん

 

【隠れ脱水への対処法】

こまめに水分を摂取することを忘れない。

▶ 一度に大量の水分を摂取するよりも、少しずつ回数を分けて飲ませると予防につながります。

 

部屋の温度、湿度はこまめに確認しておく。必要時加湿器や濡れたタオルなどを活用してみても良いです。

 ▶ 冬の室温は18-22℃、湿度は40-60%

 

おやつや食事で水分を取り入れることを意識してみる。おやつの時に、みかんなど水分の多い果物を少し混ぜてもOK!

・起床後、入浴前後、就寝前は水分を取ってみましょう。

 

以上が隠れ脱水の話になります。

乾燥する冬だからこそ、脱水症状が起こりやすくなります。そのためこまめな水分補給や規則正しい生活リズムを守ることが大切です。

 

看護師 根上心