うんち:便秘 2022-8-8
硬いうんちを経験した子どもは、また痛い思いをすることを怖がり便意を我慢するようになります。
また、トイレを怖いところと思っている子どもも我慢してしまいます。
それを繰り返すと便秘になることがあるため、少しでも回避できるようにお話したいと思います。
『原因』
食べ物は消化・吸収されながら蠕動(ぜんどう)運動で大腸を経て便となり直腸に運ばれます。直腸に到達すると脳へ伝わり便意となります。そして肛門周囲にある筋肉を使い体外へ排出されますが、直腸に貯留する時間が長くなると便意を感じにくくなります。
排便されない便は大腸で水分が再吸収されるためより硬くなります。
便が排出されないとお腹が張り食欲が無くなってしまいます。
『観察すべき項目』
排便日:いつから排便が無いのか
便の硬さ:バナナのような有形便 ウサギの糞のようにコロコロと固い
過去の排便習慣:便秘になる前は一日のどのタイミングで排便していたか
随伴症状:腹痛 腹部の張り 嘔気 嘔吐 発熱
機嫌や活気:便意を我慢する時に不機嫌 終日不機嫌で遊べない ぐったりしている
食欲:食欲は変化なし 食欲減退
水分摂取:いつも通り水分摂取できている 極端に水分摂取を拒む
『ホームケアとして出来る事』
ゆったりとした環境で子どもと接しゆっくり子どもの話を聞く
睡眠をしっかり取り、腸が一番活発に動く朝に身体を動かす
トイレでゆっくり過ごせるよう子どもの好きなものを置く
洋式トイレで足場が安定(足が付かないと踏ん張れない為)するように足台を準備する
排便に関する絵本をトイレで繰り返し読みきかせ真似ができるようにする
排便時のお尻ケア
硬い便により肛門より出血が見られたら、子どもには恐怖体験を作らないよう血液は見せないようにする
排便後トイレ以外で肛門の観察をして出血部位がわかれば記録しておく
食事の工夫
メインの食事に食物繊維を入れる(さつまいも じゃがいも リンゴ バナナなど)
乳製品や発酵食品をバランスよく取り入れる
水分摂取もしっかりとする
おやつにお菓子ではなくイモ類にする
子ども自身が、うんちをすることが当たり前のことで、とてもスッキリして気分の良いことだと理解できる様になるまで、出来る事から少しずつ始めてみましょう。
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サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子