サンライズキッズ看護師のコラム

子どもの汗 2022-6-3

5月下旬からぐっと気温が上がり30℃前後になる日も増えてきましたね。もう夏の装いで過ごさなければならないほど汗ばむ時間が増えたようにも感じます。

そんな時期から気になるのが子どもの汗です。

子どもは大人よりも汗かきなイメージですが、出生時から汗腺の数は200-500万個で生涯増えることはないのです。そして乳幼児の汗腺の発達は未熟で学童期後半に向け汗をかく能力が発達するので大人の半分程度しか出ていません。

ただ、子どもは大人よりも対表面積が小さいため汗腺が密集し汗かきに見えるだけです。

『汗って何?』

汗腺から分泌される水と塩化ナトリウム、尿素などの含まれる液体です。

簡単に言えば薄めた食塩水で、大量に発汗するほど塩分濃度が濃くなります。

『なぜ汗をかくのか』

身体が発熱した時に発汗し、その気化熱により体温を下げようとする体温調節機能のためです。

汗の成分は水分なため、皮膚のバリア機能を保つ成分も含まれていますが、長時間そのまま放置するとかゆみや汗疹の原因になってしまいます。

『汗はたくさんかく方が良い』

汗をかく分しっかり水分補給しているのであれば、体温調節機能も働き熱中症や夏バテ予防にも効果的です。また、水分と共に身体の老廃物も出してくれたり、皮膚のバリア機能も担ってくれたりするので汗をたくさんかくことは良いでしょう。

『汗をかかない生活を送るとどうなる』

暑い季節にエアコンの中で過ごし、一日中汗をかかない生活を送ると、汗腺も衰え身体に必要なミネラル分も汗と一緒に排出しようとしてしまいます。

『子どもが汗をかいたときに気を付けたいこと』

発汗直後の汗は問題ありませんが、時間の経過とともに細菌などが繁殖しやすくなります。そのため、汗をかいたときは皮膚の重なりやすい部分(脇の下 足の付け根 首)は汗疹などの原因になるので注意が必要です。

 

次回は汗で奪われた身体の水分を補給するにはどれくらいの量が必要なのか考えてみたいと思います。

 

サンライズキッズ保育園  看護師  浅井恵理子