蓄膿症=副鼻腔炎(ふくびくうえん) 2022-11-7
蓄膿症という名前を聞いたことがある方は多いと思います。
でも、鼻の中に鼻水が沢山溜まっている?鼻詰まりがひどいこと?とどんな病気か理解されていないように感じます。
今回、幼児期から発症する蓄膿症についてお話したいと思います。
『副鼻腔とはどこ?』
顔の骨の中にある空洞を副鼻腔と言います。
両頬 両目の間 額の下にあり、粘膜で覆われていて、それぞれが鼻の中で繋がっています。
それは、新生児期にはなく、2歳頃から発達し始めて17歳以降に完成すると言われています。
『原因』
副鼻腔の粘膜は、粘液を分泌させ、線毛と呼ばれる構造によって、ウイルスや細菌を異物として捉えて体外に排出します。副鼻腔内に異物が侵入すると、この線毛の働きによって無菌状態になります。しかし、粘膜が炎症を起こすと、線毛の機能が低下して体外に異物を排出することが出来なくなります。それにより、副鼻腔内に分泌物が溜まってしまい副鼻腔炎になってしまいます。
2歳頃から副鼻腔の形成が始まるため乳幼児の副鼻腔炎は少なく、4歳頃から発症が多くなります。
『症状⇒子どもの反応』
・ネバネバした鼻水⇒鼻をかむとネバネバしている
・鼻水の色が黄色や黄緑色⇒鼻をかむと色がついている
・鼻詰まり⇒口呼吸して話辛そう 就寝時口を開いている
・鼻水が前に出てくるのではなく喉の奥に流れ込んでいる(後鼻漏=こうびろう)⇒後鼻漏による咳き込みがある
・頭痛⇒機嫌が悪い
・頭が重い感じがある⇒やる気が出ず集中力に欠ける
・副鼻腔のありそうな部位(両頬・目と目の間・額)を押すと痛い⇒顔を押すと痛がる
・匂いがわかりにくい(嗅覚異常)⇒食事のにおいがわからない
・痰がでる⇒オエオエと吐きそうな表情をする 咳き込んだ時に痰がでる
特に、ネバネバした黄色っぽい色の鼻水が多く出て、様々な匂いがわかりにくくなることが多いです。このような症状が見られたら、専門である耳鼻咽喉科受診をお勧めします。
サンライズキッズ保育園では、活動中の子どもの様子や午睡中の子どもの様子を保護者にお伝えして、病気のサインが見られたら早めの受診等をお勧めすることがあります。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子