子どものいびき 2022-8-2
「うちの子、いびきが凄いけれどどこか病気かしら?」と悩まれる声を時々耳にします。肥満体型でもなく家族に同じようないびきをかく人が誰も居ないと不安になられる方も多いでしょう。
実際、子どもの10%ほどはいびきをかくと言われています。
たくさん遊んだ後の疲労が原因のいびきは気にしなくても良いですが、毎晩のようにいびきをかき、日中に眠っている時間が多いようであれば、成長に影響が出ることが考えられます。
今回は、子どものいびきの原因についてお話したいと思います。
『いびきの原因』
多くは、喉の奥にある扁桃腺・アデノイドの肥大による気道の圧迫が原因と考えられます。アデノイドが肥大することにより鼻詰まりが起こり、口呼吸になっていびきをかくということがあります。
アレルギー性鼻炎で長期に渡り鼻詰まりを起こしていることが原因の時もあります。
『いびきの影響』
夜間のいびきによって睡眠が障害されると、朝目覚めた時に疲労感が残り、日中に眠くなり遊びに集中できなくなったり、不機嫌になったりします。これが、学習能力の低下につながります。
また、成長ホルモンは眠ってから分泌されるため、睡眠障害が起きると成長ホルモンの分泌が阻害され成長障害に陥ることがあります。
更には、狭い気道で呼吸を続けることによって成長過程の柔らかい胸郭が変形することもあるため、いびきが気になるようであればかかりつけ医への相談や耳鼻咽喉科で診察をお勧めします。
『治るためには?』
アレルギー性鼻炎であれば、アレルギーの原因物質であるアレルゲンの除去をすることや内服などによる治療で改善します。
扁桃腺やアデノイド肥大であれば、手術による摘出が検討されます。
眠っている時にいびきをかく、日中に集中力の低下や眠気が強い様子、食事を飲み込む姿が辛そうにしている、口呼吸が多い等、何か気になる点があれば早めにかかりつけ医に相談しましょう。
サンライズキッズ保育園では、午睡時間に5分ごとの眠っている体勢・呼吸チェックを行い記録しています。
呼吸の様子など気になる点があれば、お迎えの時点で保護者様にお伝えし、問題があればかかりつけ医に相談するなどを一緒に検討させて頂いています。
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子