しんどい嘔吐 2023-1-14
小児科外来に受診する子どもで一番多いと感じるのが風邪で、続いて胃腸炎です。
その胃腸炎が流行する季節に入りましたね。
過去に、下痢についてのコラムを投稿していますが、吐き気や嘔吐についてのお話をしていなかったので、今回簡単にお話したいと思います。
『吐き気』
脳内の吐き気を感じる中枢部分が刺激されることによって起こるものと、胃腸などの消化器官が刺激されて起こるものがあります。その他にも、薬の副作用などで起こることもあります。
顔面蒼白、冷汗、脈拍の増加などを伴なうことがあり、子どもは言葉で訴えることが出来ないため急にぐったりしたり、しゃべらなくなったりします。
『嘔吐』
胃腸内の内容物が口から逆流して吐き出すことを言います。
体内に異物が入った時に防御反応として起こる時もありますが、多くは病気が原因で起こります。急性胃腸炎や腸閉塞、脳血管疾患、めまい、頭痛などがあげられます。
吐いた内容物は、主に食べたものや黄色の胃液ですが、頻回に嘔吐していると十二指腸液の緑色を呈している時もあります。
子どもの場合は、下痢を伴なうような感染性胃腸炎が原因の場合が多いです。
感染性胃腸炎
・細菌性
いわゆる食中毒
夏場に多い
・ウイルス性胃腸炎
ロタウイルスやノロウイルスが原因であることが多い
嘔吐下痢症と言われている
冬場に多い
発熱や下痢を伴なう場合や、家族が同じような症状がある場合は感染性胃腸炎を疑いますが、子どもが急に嘔吐を繰り返したり、頭を痛そうにしたり、ぐったりする場合(特に頭部を打撲した後など)は、緊急を要する場合もあるので速やかにかかりつけ医に相談しましょう。
サンライズキッズ保育園では、子どもが嘔吐した際は感染防御策をして吐物処理をしています。今月のコラムで、子どもによく見られる感染性胃腸炎について、今後お話していきたいと思います
サンライズキッズ保育園 看護師 浅井恵理子