実際に職場では「あるある」で流されるような場合の言動であっても、言われた相手が負担に感じていたら、それはテレハラ・リモハラになります。
どういった言動があてはまるのでしょうか?思い当たることはありませんか。
「上司からいつでもビジネス用チャットに繋いでおけと言われており非常にストレス」(30代男性)
「常にパソコンの前にいるんじゃないかと思うくらいチェックされていて、チャットで定期的に話しかけられる」(20代女性)
「遅くにオンラインミーティングを入れて、残業しているか確認しているようだ」(40代男性)
「勤務終了や休憩を宣言していても、チャットなどでおかまいなしに呼び出される」(20代男性)
「「すぐにビデオ会議に繋げ!」とこちらの自宅の都合も考えずにオンラインミーティングを強要される」(30代女性)
「自宅の接続環境や回線速度が悪いことに関して、上司や同僚に嫌みを言われた」(20代男性)
「回線が途切れて聞き取れなかったので聞き返すとイライラされたり会話の流れを止めてしまったりするので、怖くて聞き返せない」(20代女性)
「オンラインミーティング中に「子どもがうるさい」と上司から嫌みを言われた」(30代男性)
「家族の世話などが発生するため、どうしても仕事やミーティングが中断することがあるが、その度にあからさまに嫌な顔をされる」(40代女性)
「上司や同僚から、子どもがうるさいから黙らせろと言われたり、後ろで妻が料理をしている音がうるさいと言われたりする」(30代男性)
仕事のみを専用で行うオフィスとプライベート空間である自宅は違います。
プライベートがそれぞれ違うように、回線状況も周囲の環境も人それぞれです。
テレワーク・リモートワークを始めるに当たってWi-Fi環境を新しくしたり、モニターやマイク、カメラ、スピーカーなどデバイス機器を新調したりして、それらを設置できる仕事に集中可能な部屋を用意できる人もいれば、家族全員がいるリビングでダイニングテーブルの上にノートパソコンを広げている人もいます。
みんなで一緒に仕事をしているいつものオフィスとは違う空間で相手が仕事をしているということを意識せず、もしくは強引に無視して仕事を進めようとしていませんか。
管理職クラスの人が配慮のない考え方をしているために生じてしまうのがテレハラ・リモハラなのです。
自宅というプライベート空間で仕事をするということは、擬似的な職場が自宅にあり、人それぞれ違った空間で仕事をしているということです。
それについて意識をもって取り組んで行く必要があるでしょう。
オフィスと同じように仕事ができる、仕事をさせるということはテレハラ・リモハラにつながる可能性が高いです。
また、帰宅すると一区切り付けられるオフィスとは違い、いつでも・いつまでも職場の人達と繋がった状態にあるのは非常にストレスになります。
「休憩に入る」「今日はこれで勤務終了」と宣言された場合、その後は一切テレワーク・リモートワークには繋がないことを意識するのがお互いに大切です。
仕事の区切りや終わりが曖昧になると残業問題にも繋がりますので、管理職側もしっかりと意識することが必要になるでしょう。
外出自粛や休業要請期間中も「週に一度だけ出社を強制」する企業がありました。
「みんなで朝礼」「業務報告、共有」などオンラインでも問題なくできることも含め、「オンラインだと伝わりにくいから対面でミーティングする」、「紙でしか行えない業務」を行うのです。
週に1度対面でミーティングをしてなんの効果があるのか、ウイルスの感染リスクを上げ、社会規範に反するものではないでしょうか。
出社しないとどうしても行えない業務はしかたないかもしれないですが、普段はオンラインで仕事をしていて、週に1度の出社で事足りる企業であれば出社強制は社会の信用を根底から覆すようなリスクに繋がることになります。
新しい生活様式の意味を理解し、積極的に出社を避けテレワーク・リモートワークの推進を行うことが企業の将来に繋がるでしょう。
監修:エクシオ 婚活アドバイザー 北川志穂