大切な人
2015年10月6日(火)
カテゴリー：お見合い・成婚報告, ブライダル, 婚活, 成婚, 結婚, 結婚相談所
先日当サロンを成婚退会なさった男性会員様がおられます。
本当はこの時期にご成婚なさる予定ではなかったのですが、
ふとしたきっかけで大きな転機が訪れました。
本当に「何が起こるかわからない」と実感した思い出深い会員様です。
彼はとても誠実で真面目、人に対して真摯に向き合う、とても良い方でした。
2ヶ月ほど前にお見合いなさった女性と経過を見ていたところです。
最愛のお父様がご病気で、病状が思わしくなく、
家族も覚悟をしないといけないという厳しい現実と向き合うことになりました。
このままでは、せっかく知り合った女性とも連絡が途絶えがち、
とはいえ生活の優先順位はお父様の看病、仕事、
どうしてもお付き合いの優先順位は下がってしまいます。
まだ恋人同士とは言えない間柄なので、心配や不安も募る一方です。
そこで勇気を出して、ある日曜日に時間を取ってお話し合いをされました。
なかなか思うようにデートもできない状況のお詫び、
今後も今のように厳しい状況が続きそうだという現実、
お話をすると彼女もよくよく理解して下さったそうです。
そしてお二人の方向性は同じでした。
このまま交際を続けていきたいこと、
他の方との婚活を全くする気がないこと、
きっと彼の真面目で真っ直ぐな気持ちを、心から理解してくださったのだと思います。
お互いの気持ちを確認し合い、翌日成婚退会のお申し出がありました。
その3日後、彼のお父様が亡くなりました。
ご報告をいただく時、「彼女との縁を繋いでくれた最高の父でした」とおっしゃいました。
大切な人を一人失ってしまったけれど、大切な人を一人得られたのです。
私はきっとこのお二人は生涯お幸せになられると思っています。
自分にとって大事なこと、相手にとって大事なことを
ちゃんと言葉で伝え、思いやりを持ってぶつかられたのです。
知り合って2ヶ月のお二人には、確かに大き過ぎる試練でした。
でもそのきっかけを逃さず、好転させることが出来たのです。
きっときっと旅立たれたお父様も満面の笑みで、見守って下さっていることでしょう。
また近い将来良いご報告が出来ますよう、私も心から願っています。
婚活で知り合った男性と女性は、儚くて不安定で脆いものです。
長年のお友達なら性格は承知の上です。
職場での仕事ぶりを知っていたなら、人間性もわかっています。
共通の知人の紹介でなければ、信頼できる人の太鼓判もありません。
それだけに、小さなきっかけを大切に、
お互いにコミュニケーションを大事に積み重ねていくことが必要なのです。
「見えないからわからない」
「聞こえてこないから知らない」
という他人事ではなく、人間関係を一歩も二歩も深めてみましょう。
いつか「大切な人」に巡り逢うために。
京都サロン 広瀬祐子
