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唯一の存在となるために

2015年4月24日(金)
カテゴリー:
婚活, 日常のあれこれ, 結婚

先日、女友達が婚活パーティーへ行ってきました。
どうだった?と感想を求めたところ、彼女もうずうず語りたかった様子。
そこのパーティーも、まず全員の異性と1対1でお話ができる形式。
地方出身者の友人は、より多くの出会いを求めて、比較的都心である他県のパーティーに遠征したそうです。
「まず男性から、出身地を訊かれるじゃない。私が○○県からはるばる来たと聞くと、みんな驚くんだ。
それで、○○県といえば、こんなものが有名ですよねぇとか、○○県なら僕も行ったことありますよ! 何々が美味しくて~とか言ってくるわけよ」
友人の出身地を中心に、お相手の男性が話題を広げてくれる。
何よりではないですか、私がそう感じた矢先、彼女は思いがけないコメントを溜め息と共に言い放ったのです。
「嫌んなっちゃうよ」
えっ、なんで?と即訊ねる私。
「30人近く喋った男性、見事に全員がその話題だけだった」
……なるほど。
もしかすると男性陣の間では、彼女は「○○県から来た子」
「俺の○○県知識披露で、トークも割りかし盛り上がった」と印象深い存在だったかもしれません。
しかし彼女の中では、初対面のすべての男性と○○県の話止まり。
幾度となく繰り返される名産品、観光スポット…1人や2人相手なら、充実した話題ではないかと思うのですが、
30人全員と判を押したように同じことを喋るというのは、確かに……
「あたしは○○県親善大使じゃないっての」
少し笑ってしまいました。
そういえば、私が小学生のとき、担任が「あなたの長所を、クラスメイト全員から色紙に寄せ書きしてもらう」というイベントを開きました。
当時の私は絵を描くのが好きで(現在は見る影もありません)、ほとんどのクラスメイトが「絵が上手い」という一言を書いてくれました。
しかしその中に、1人だけ「あなたは誰にでも優しく接することができる」というコメントを残してくれたのです。
もちろん、多くのクラスメイトが口を揃えて言ってくれた「長所」も嬉しかったのですが、
この唯一のコメントに関しては、本当に感激したのを覚えています。
「私のことを見ていてくれて、評価してくれたんだな」と、書いてくれた相手に対して感謝と尊敬が止まりませんでした。

もしも私が婚活パーティーに参加し、例えばメキシコのチワワ州辺りから来た男性がいたなら、
さすがにそこに言及せずにはいられないと思います。
ですが、より自分の印象を強くし、ライバルと差を付けるためには、周りと同じ話題ばかりを提供してはいけません。
人間って意外と、「自分だけは君のこういう素敵なところに気付いているよ」というアピールに弱いものなのです。

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