保育士試験
過去問題
令和4年度(後期)
子どもの保健 令和4年度(後期)
問1
次のうち、母子保健に関して人口動態統計に用いられている指標の記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 人口千人に対する出生数の割合を出生率という。
- B 周産期死亡とは、妊娠満 22 週以後の死産と生後4週未満の新生児死亡を合わせたものをいう。
- C 乳児死亡は生後1年未満の死亡をいい、乳児死亡率は出生千対で表す。
- D 合計特殊出生率とは、15 歳から 49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したものである。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
2 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
3 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
4 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
5 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
正解は4
問2
次のうち、乳幼児の体調不良時において、保護者に連絡するだけでなく医療機関への緊急搬送が必要な場合として、適切な組み合わせを一つ選びなさい。
- A 7月の炎天下の中、散歩中に真っ赤な顔をして気持ち悪そうにしていたので声をかけたが、意識がもうろうとして返事をしなかった。
- B 3歳児に 39 度の発熱がみられぐったりして横になっている。
- C 午前中の保育が終わりお昼ご飯にしようとしたとき、急に目を上転させけいれんが起きた。数分後にけいれんは収まっているようにも見えたが、呼びかけても意識が戻らない。
- D 登園時は元気だったが、次第に顔色が悪くなり嘔吐が2回あった。その後は顔色が戻り落ち着いている。
- E 昨日の保育時から咳が出ていたが、本日は咳がひどくなり、発熱はないが咳込んで嘔吐した。
(組み合わせ)
1 | A | B |
2 | A | C |
3 | B | C |
4 | C | D |
5 | D | E |
正解は2
A 適切です。
B 不適切です。
発熱した場合は、身体を冷やしたり服装などで体温調整したりして様子を見ながら保護者の迎えを待ちます。
C 適切です。
D 不適切です。
2回嘔吐があっても、その後顔色が戻り落ち着いているのであれば様子を見ながら保護者の迎えを待ちます。
E 不適切です。
咳を伴わない嘔吐であるときは保護者への連絡が望ましいですが、咳が原因で嘔吐したと考えられるのでそのまま様子を見ます。
B 不適切です。
発熱した場合は、身体を冷やしたり服装などで体温調整したりして様子を見ながら保護者の迎えを待ちます。
C 適切です。
D 不適切です。
2回嘔吐があっても、その後顔色が戻り落ち着いているのであれば様子を見ながら保護者の迎えを待ちます。
E 不適切です。
咳を伴わない嘔吐であるときは保護者への連絡が望ましいですが、咳が原因で嘔吐したと考えられるのでそのまま様子を見ます。
問3
次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版 2021 年一部改訂)」(厚生労働省)に記載されている保育室の衛生管理に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A ドアノブや手すり等は、清潔な布でから拭きする。
- B 嘔吐物や排泄物の処理等は、塩素系消毒薬を用いる。
- C 季節を問わず、同じ室温や湿度に保ち、換気を行う。
- D 加湿器使用時には、水を毎日交換する。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | × | 〇 | × |
3 | 〇 | × | × | 〇 |
4 | × | 〇 | × | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は4
A 不適切です。
ドアノブ、手すり、照明のスイッチ(押しボタン)等は、水拭きした後、アルコール等による消毒を行うと良いです。
B 適切です。
C 不適切です。
保育室環境のめやすは、室温:夏 26~28℃, 冬 20~23℃、湿度:60%適切です。
D 適切です。
ドアノブ、手すり、照明のスイッチ(押しボタン)等は、水拭きした後、アルコール等による消毒を行うと良いです。
B 適切です。
C 不適切です。
保育室環境のめやすは、室温:夏 26~28℃, 冬 20~23℃、湿度:60%適切です。
D 適切です。
問4
次のうち、子どものけいれんに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 発熱時に起こることがある。
- B 意識を確かめるために体をゆする。
- C 唾液等を誤嚥しないように仰向きにする。
- D 発作の様子と継続時間を記録する。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | × | 〇 | × |
3 | 〇 | × | × | 〇 |
4 | × | 〇 | 〇 | × |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は3
A 適切です。
B 不適切です。
体をゆすらず、声掛けなどにより意識の有無を確認します。
C 不適切です。
唾液等を誤嚥しないよう体を横に向けます。
D 適切です。
B 不適切です。
体をゆすらず、声掛けなどにより意識の有無を確認します。
C 不適切です。
唾液等を誤嚥しないよう体を横に向けます。
D 適切です。
問5
次のうち、救急蘇生法に関する記述として、適切な記述を一つ選びなさい。
1 | 市民が行う救急蘇生法では、救命は期待できない。 |
2 | 一時救命処置とは、心肺蘇生(CPR)、AED を用いた電気ショック、気道異物除去の3つをいう。 |
3 | 救命の効果を高めるために迅速につなげたい救命の連鎖の4つの輪とは、「心停止の予防―早期認識と通報―ファーストエイド―救急隊による心肺蘇生」である。 |
4 | 倒れている人のそばに誰もいない場合は、まず誰かを探しにいき、119 番通報を行ってもらう。 |
5 | 倒れている人を見つけたら、触らずに観察し、呼びかけに応答するかどうかを見て、意識状態の反応を確認する。 |
正解は全員正解
1 市民が行う救急蘇生法であっても救命を目的に行います。
2 適切です。
3 救命の連鎖とは「心停止の予防―早期認識と通報―一時救命処置―二次救命処置と心拍再開後の集中治療」です。
4 倒れている人がいる場合、その場を離れず119番通報を行います。
5 倒れている人を見つけたら、肩を軽くたたき、呼びかけに応答するかどうかを見て、意識状態の反応を確認します。
2 適切です。
3 救命の連鎖とは「心停止の予防―早期認識と通報―一時救命処置―二次救命処置と心拍再開後の集中治療」です。
4 倒れている人がいる場合、その場を離れず119番通報を行います。
5 倒れている人を見つけたら、肩を軽くたたき、呼びかけに応答するかどうかを見て、意識状態の反応を確認します。
問6
次のうち、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019 年改訂版)」(厚生労働省)における記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 医師の診断指示に基づき、保護者と連携し、適切に対応する。
- B アトピー性皮膚炎の子どもの爪が長く伸びたままである場合、短く切ることを保護者に勧める。
- C 食物アレルギー児それぞれのニーズに細かく応えるため、食物除去は様々な除去法に対応する。
- D アレルギー疾患を有する子どもの対応法に関しては、個人情報の保護を優先し職員間での共有は控える。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | × | 〇 | × |
3 | 〇 | × | × | 〇 |
4 | × | 〇 | × | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は1
A 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。
食物アレルギーを有する子どもへの食対応については、安全への配慮を重視し、できるだけ単純化し、「完全除去」か「解除」の両極で対応を開始することが望ましいです。
D 不適切です。
アレルギーに関する事故などが発生したときには、速やかに保護者への連絡を行うとともに、職員間での情報共有を行い、また、地域における取り決めに応じて、自治体や関係機関等への報告を行うことが重要です。
B 適切です。
C 不適切です。
食物アレルギーを有する子どもへの食対応については、安全への配慮を重視し、できるだけ単純化し、「完全除去」か「解除」の両極で対応を開始することが望ましいです。
D 不適切です。
アレルギーに関する事故などが発生したときには、速やかに保護者への連絡を行うとともに、職員間での情報共有を行い、また、地域における取り決めに応じて、自治体や関係機関等への報告を行うことが重要です。
問7
次のうち、乳幼児の感染症についての記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 川崎病は、ヒトパルボウイルスによっておこる感染症である。
- B 乳児では、結核に感染すると粟粒結核などの重篤な病気になりやすい。
- C MRSA 感染症とは、ペニシリン製剤が無効であるブドウ球菌によっておこる感染症である。
- D 百日咳に罹患すると、特有の連続性、発作性の咳(スタッカート)がみられ、夜間に特にひどい。
- E 突発性発疹は、インフルエンザ菌によっておこる感染症である。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × |
2 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
3 | × | 〇 | 〇 | 〇 | × |
4 | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
正解は3
A 不適切です。
ヒトパルボウイルスは伝染性紅斑(リンゴ病)の原因ウイルスです。川崎病はウイルスや細菌が原因とされていますが、はっきりと原因はわかっていません。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
ヒトヘルペスウイルス6型(7型)によっておこる感染症です。
ヒトパルボウイルスは伝染性紅斑(リンゴ病)の原因ウイルスです。川崎病はウイルスや細菌が原因とされていますが、はっきりと原因はわかっていません。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
ヒトヘルペスウイルス6型(7型)によっておこる感染症です。
問8
次のうち、虐待事例への援助に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。
1 | 虐待事例への援助をする際、保護者の意に反する介入をしてはならない。 |
2 | プライバシーを守るためには、虐待を発見した保育所のみで対応しなければならない。 |
3 | 施設入所となったケースでは、保護者のかかえる課題を解決するための家族支援が重要となる。 |
4 | 施設入所後は、子どもの家庭復帰を積極的に進めていけるよう援助する。 |
5 | 在宅での援助を継続する場合、子どものプライバシーを守ることを優先し、関係機関等による連携をしない。 |
正解は3
1 不適切です。
虐待事例の場合、保護者の意に反する介入に問わず通報します。
2 不適切です。
虐待を発見した場合は児童相談所や自治体などと連携して対応する。
3 適切です。
4 不適切です。
家庭復帰を目指す事例に限らず、家庭に戻れなかった事例も含めて、必要なものは、子どもを健全に育むための「良好な家庭的環境」であり、この考え方を基本にした、子ども及び保護者に対する指導・支援を行うことが必要です。
5 不適切です。
関係機関等による連携を行い、在宅での援助を継続します。
虐待事例の場合、保護者の意に反する介入に問わず通報します。
2 不適切です。
虐待を発見した場合は児童相談所や自治体などと連携して対応する。
3 適切です。
4 不適切です。
家庭復帰を目指す事例に限らず、家庭に戻れなかった事例も含めて、必要なものは、子どもを健全に育むための「良好な家庭的環境」であり、この考え方を基本にした、子ども及び保護者に対する指導・支援を行うことが必要です。
5 不適切です。
関係機関等による連携を行い、在宅での援助を継続します。
問9
次の文は、睡眠に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 新生児は授乳リズムに応じて睡眠覚醒を繰り返しているが、月齢とともに次第に昼夜の区別が可能になる。
- B 乳児は浅い眠りの時に夜泣きしやすい。
- C 成長ホルモンは、入眠時、ノンレム睡眠の最も深い時に比較的多く分泌される。
- D 睡眠リズムの調節と免疫機能の向上作用をもつメラトニンは、日中に比較的多く分泌される。
- E 自閉症や情緒障害などで生体リズムが乱れることがあるが、特に睡眠リズムを改善させる必要はない。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
3 | 〇 | × | 〇 | × | × |
4 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
5 | × | × | × | 〇 | × |
正解は1
A 適切です。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。
メラトニンは夜間に多く分泌されます。
E 不適切です。
睡眠リズムを改善させる必要はあります。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。
メラトニンは夜間に多く分泌されます。
E 不適切です。
睡眠リズムを改善させる必要はあります。
問10
次の文は、保育所での食中毒予防に関する記述である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが( A )に付着し、体内へ侵入することによって発生します。食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、細菌を( A )に「付けない」、( A )に付着した細菌を( B )、( A )や調理器具に付着した細菌を( C )という3つのことが原則となります。
(組み合わせ)
A | B | C | |
1 | 手指 | 「閉じ込める」 | 「やっつける」 |
2 | 食べ物 | 「増やさない」 | 「やっつける」 |
3 | 食べ物 | 「閉じ込める」 | 「水で洗い流す」 |
4 | 手指 | 「増やさない」 | 「水で洗い流す」 |
5 | 手指 | 「閉じ込める」 | 「水で洗い流す」 |
正解は2
A 食べ物
B 「増やさない」
C 「やっつける」
B 「増やさない」
C 「やっつける」
問11
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Z保育所に通うM君(2歳、男児)の保護者から、「昨夜から熱が出て耳が痛いというので、今朝受診したところ、おたふくかぜと診断された」と電話があった。M君は昨日元気に登園していた。
【設問】
次のうち、Z保育所の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 学校等欠席者・感染症情報システムを活用し感染症流行状況を確認する。
- B 他児の流行性耳下腺炎の罹患状況、予防接種状況を確認する。
- C 潜伏期間は 10 日前後であるため、その期間は他児たちの健康観察を入念に行う。
- D 他児の保護者に注意喚起し、1歳以上からの任意予防接種を受けるよう促す。
- E M君の保護者には、耳下腺の腫脹がわかった今日から少なくとも5日間は登園できないことを伝える。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
2 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
3 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
4 | 〇 | × | 〇 | 〇 | × |
5 | × | 〇 | 〇 | 〇 | × |
正解は3
A 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。
潜伏期間は18日前後と言われています。
D 適切です。
E 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。
潜伏期間は18日前後と言われています。
D 適切です。
E 適切です。
問12
次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版 2021 年一部改訂)」(厚生労働省)における感染症対策の実施体制で、医療関係者の役割に関する記述として、不適切なものを一つ選びなさい。
1 | 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 33 条第1項では、保育所には嘱託医を置かなければならないこととされている。 |
2 | 保育所は、嘱託医に対し、日頃の保育所での感染症対策の取り組みについて情報提供し、また、嘱託医との間で感染症の発生やその対策について情報交換し、助言を得る。 |
3 | 保育所全体の保健的対応や健康管理については、嘱託医の役割ではない。 |
4 | 嘱託医は、年2回以上、子どもの健康診断を行う。 |
5 | 保育所は、嘱託医の勤務状況等に配慮し、保育所において作成された記録を活用して的確かつ簡潔に嘱託医に情報提供する。 |
正解は3
1 適切です。
2 適切です。
3 不適切です。
保育所全体の保健的対応や健康管理についても総合的に指導・助言することが求められます。保育所は、嘱託医に対し、日頃の保育所での感染症対策の取組について情報提供し、また、嘱託医との間で感染症の発生やその対策について情報交換し、助言を得ます。
4 適切です。
5 適切です。
2 適切です。
3 不適切です。
保育所全体の保健的対応や健康管理についても総合的に指導・助言することが求められます。保育所は、嘱託医に対し、日頃の保育所での感染症対策の取組について情報提供し、また、嘱託医との間で感染症の発生やその対策について情報交換し、助言を得ます。
4 適切です。
5 適切です。
問13
次のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」(2)「養護に関わるねらい及び内容」のア「生命の保持」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 子どもの生命を守り、子どもが快適に、そして健康で安全に過ごすことができるようにする。
- B 子どもの生理的欲求が十分に満たされ、健康増進が積極的に図られるようにする。
- C 一人一人の子どもの健康状態や発育及び発達状態を把握する。
- D 子どもの生活や発達過程等にふさわしい生活リズムをつくるために、保育所での生活に合わせ、家庭での生活リズムを変えてもらうことが大切である。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
2 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
3 | 〇 | × | 〇 | × |
4 | × | 〇 | × | × |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は2
A 適切です。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。
「一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする」。
保育所保育指針より抜粋
第1章 総則
2 養護に関する基本的事項
(2) 養護に関わるねらい及び内容
ア 生命の保持
(ア) ねらい
① 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
② 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
③ 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。
④ 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。
(イ) 内容
① 一人一人の子どもの平常の健康状態や発育及び発達状態を的確に把握し、異常を感じる場合は、速やかに適切に対応する。
② 家庭との連携を密にし、嘱託医等との連携を図りながら、子どもの疾病や事故防止に関する認識を深め、保健的で安全な保育環境の維持及び向上に努める。
③ 清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して子どもの生理的欲求を満たしていく。また、家庭と協力しながら、子どもの発達過程等に応じた適切な生活のリズムがつくられていくようにする。
④ 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。また、食事、排 泄 、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなどについて、子どもが意欲的に生活できるよう適切に援助する。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。
「一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする」。
保育所保育指針より抜粋
第1章 総則
2 養護に関する基本的事項
(2) 養護に関わるねらい及び内容
ア 生命の保持
(ア) ねらい
① 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
② 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
③ 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。
④ 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。
(イ) 内容
① 一人一人の子どもの平常の健康状態や発育及び発達状態を的確に把握し、異常を感じる場合は、速やかに適切に対応する。
② 家庭との連携を密にし、嘱託医等との連携を図りながら、子どもの疾病や事故防止に関する認識を深め、保健的で安全な保育環境の維持及び向上に努める。
③ 清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して子どもの生理的欲求を満たしていく。また、家庭と協力しながら、子どもの発達過程等に応じた適切な生活のリズムがつくられていくようにする。
④ 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。また、食事、排 泄 、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなどについて、子どもが意欲的に生活できるよう適切に援助する。
問14
次のうち、精神運動機能発達に関して、ほぼ半数の子どもができるようになる時期についての記述として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 生後2か月頃には首がしっかりすわる。
- B 生後3~4か月頃には両手を合わせて遊ぶことができる。
- C 生後6~7か月頃には一人座りができる。
- D 生後9~ 10 か月頃には親指を使って小さなものをつかむ。
- E 生後 12 か月頃には一人で安定した歩きをする。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
3 | × | 〇 | 〇 | 〇 | × |
4 | × | 〇 | × | 〇 | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
正解は3
A 不適切です。
3~4ヶ月で首がしっかり座ります。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
生後12か月頃はまだぎこちなく歩きます。
3~4ヶ月で首がしっかり座ります。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
生後12か月頃はまだぎこちなく歩きます。
問15
次のうち、保健計画に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 「保育所保育指針」では、保健計画の策定が義務付けられている。
- B 保健計画の様式は決められており、目標、保健活動内容、留意点、評価等が含まれる。
- C 保育所全体の保健計画を作成し、全職員がそのねらいや内容を理解する。
- D 保健計画には、安全管理や安全教育は含まれない。
- E 保健計画の評価には、客観的に確認できるよう健康診断に関する法令などを活用する。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × |
2 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
3 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
4 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
正解は3
A 適切です。
B 不適切です。
様式は決まっていません。
C 適切です。
D 不適切です。
保健計画に安全管理や安全教育も含まれます。
E 適切です。
B 不適切です。
様式は決まっていません。
C 適切です。
D 不適切です。
保健計画に安全管理や安全教育も含まれます。
E 適切です。
問16
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Kちゃん(4歳、女児)が、母親と一緒に保育所に登園してきました。「おはよう」と保育士が声をかけましたが、母親のそばから離れようとせず、いつもの様子と少し違います。確認のために熱を測ったら、腋窩温で 37.3℃でした。Kちゃんの平熱は 36.5℃です。
【設問】
次のうち、保育士の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 母親に昨日の帰宅から今朝までの様子を聞き、連絡帳を確認した。
- B 子どもがぐずっていないので、登園時の全身状態の観察は行わなくてよいこととした。
- C 現段階では発熱の状態とは言えないので、保育を行うこととした。
- D 母親から解熱剤を預かり、38℃以上に発熱したら飲ませることを母親と確認した。
- E 保育を開始する前に緊急時の連絡先を保護者に確認するが、保護者側の事情で連絡を受けにくい状況が起こる場合は保護者から保育所に連絡をいれるよう依頼した。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
2 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
3 | 〇 | × | × | 〇 | 〇 |
4 | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
5 | × | 〇 | × | 〇 | × |
正解は2
A 適切です。
B 不適切です。
登園時の全身状態の観察は子どもがぐずっていなくても行います。
C 適切です。
D 不適切です。
医師からの診断書がない限り、解熱剤を預かることはしません。
E 適切です。
B 不適切です。
登園時の全身状態の観察は子どもがぐずっていなくても行います。
C 適切です。
D 不適切です。
医師からの診断書がない限り、解熱剤を預かることはしません。
E 適切です。
問17
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
2歳、男児。
某月某日鼻汁、咳嗽など「かぜ」のような症状が出はじめた。その後、次第に咳が強くなってきた。約3週間たってから、咳がはげしくなり、連続的に咳込み、そのあと息を吸うときにヒューという音が出た。咳の発作は夜間に強く、咳込みに伴い嘔吐もみられた。
【設問】
次のうち、この子どもの症状に最もあてはまる疾患を一つ選びなさい。
1 | 気管支炎 |
2 | 「かぜ」症候群 |
3 | マイコプラズマ肺炎 |
4 | 肺結核 |
5 | 百日咳 |
正解は5
5 百日咳の症状の説明です。
百日ぜきは、感染してから症状が1週間~2週間後に現れ、風邪のような軽い症状、重い咳の発作、段階的な回復、というような3つの段階が6週~10週の期間に現れます。
風邪のような軽い症状としては、鼻水、くしゃみ、食欲不振、夜間の空咳、ぼんやり、全身のけん怠感などです。
声がれが現れる場合がありますが、まれに発熱も起き、10日~14日後に、重い咳の発作が起きます。
まず、酷い咳が5回以上立て続けに起きて、この後に高くて長い、ヒューという音が出ながら息を深く吸う笛声が出るのが特徴です。
百日ぜきは、感染してから症状が1週間~2週間後に現れ、風邪のような軽い症状、重い咳の発作、段階的な回復、というような3つの段階が6週~10週の期間に現れます。
風邪のような軽い症状としては、鼻水、くしゃみ、食欲不振、夜間の空咳、ぼんやり、全身のけん怠感などです。
声がれが現れる場合がありますが、まれに発熱も起き、10日~14日後に、重い咳の発作が起きます。
まず、酷い咳が5回以上立て続けに起きて、この後に高くて長い、ヒューという音が出ながら息を深く吸う笛声が出るのが特徴です。
問18
次のうち、「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成 28 年3月 厚生労働省)に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 窒息を防ぐため、やわらかい布団に寝かせる。
- B 事故の記録は、鉛筆を用い紙に手書きで記録する。
- C プール活動において、監視者は監視に専念する。
- D 食事介助の際には、食べ物を飲み込んだことを確認しながら与える。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | × | × |
2 | 〇 | × | × | 〇 |
3 | × | 〇 | 〇 | × |
4 | × | 〇 | × | 〇 |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は5
A 不適切です。
窒息を防ぐため硬めの布団に寝かせます。
B 不適切です。
事故の記録は消えないボールペンやパソコンで作成し大切に保管します。
C 適切です。
D 適切です。
窒息を防ぐため硬めの布団に寝かせます。
B 不適切です。
事故の記録は消えないボールペンやパソコンで作成し大切に保管します。
C 適切です。
D 適切です。
問19
次のうち、「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成 28 年3月 厚生労働省)に記載されている年齢別の危険対応に関して、不適切な記述を一つ選びなさい。
1 | 【0歳児】オムツの取り替えなどで、子どもを寝かせたままにしてそばを離れない。 |
2 | 【1歳児】保育者が見守っている時を除き、椅子の上に立ち上がることのないようにする。 |
3 | 【2歳児】階段を上り下りする時は、子どもの下側を歩くか、手を繋ぐ。 |
4 | 【3歳児】おもちゃの取り合いなどの機会をとらえて安全な遊び方を指導する。 |
5 | 【4歳児】ハサミなど正しい使い方を指導し、使用したらすぐに片付ける。 |
正解は2
1 適切です。
2 不適切です。
保育者が見守っているにかかわらず、椅子の上に立ち上がることのないようにします。
3 適切です。
4 適切です。
5 適切です。
2 不適切です。
保育者が見守っているにかかわらず、椅子の上に立ち上がることのないようにします。
3 適切です。
4 適切です。
5 適切です。
問20
次のうち、医療的ケア児に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 医療的ケア児とは、日常生活や社会生活を営むために、恒常的に喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な児童のことをいう。
- B 医療的ケア児には、歩ける児から寝たきりの重症心身障害児まで含まれる。
- C 保育所等では、登録認定を受けた保育士等が、医師の指示のもとに特定の医療的ケアを実施することができる。
- D 医療的ケア児を保育所で預かる場合は、看護師または研修を受けた保育士を配置しなければならない。
- E 医療的ケア児を保育所で預かる場合は、安全を考慮しできるだけ別室保育をすることが望ましいとされている。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
2 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
3 | 〇 | × | × | 〇 | 〇 |
4 | × | 〇 | 〇 | 〇 | × |
5 | × | × | 〇 | 〇 | × |
正解は1
A 適切です。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
医療的ケア児を保育所で預かる場合は、安全を考慮し、同室保育をすることが望ましいとされています。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。
医療的ケア児を保育所で預かる場合は、安全を考慮し、同室保育をすることが望ましいとされています。
B 不適切です。
周産期死亡とは妊娠満22週以後の死産と出生後満7日未満で死亡した数を合わせたものをいう。
C 適切です。
D 適切です。