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保育士試験
過去問題
平成30年度(後期)

子どもの保健 平成30年度(後期)

問1

次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第3章にある記述の一部である。( A )〜( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所保育において、子どもの( A )及び( B )の確保は、子どもの( C )の保持と健やかな生活の基本であり、一人一人の子どもの( A )の保持及び増進並びに( B )の確保とともに、保育所全体における( A )及び( B )の確保に努めることが重要となる。
また、子どもが、自らの体や( A )に関心をもち、心身の( D )を高めていくことが大切である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 生命 安全 健康 発育
2 生命 安心 健康 機能
3 いのち 安寧 体力 発育
4 健康 安全 体力 機能
5 健康 安全 生命 機能
正解は5
「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第3章 「健康及び安全」に関する内容であり、以下の通りです。

A:健康
B:安全
C:生命
D:機能

保育所保育において、子どもの(A:健康 )及び(B:安全 )の確保は、子どもの(C:生命 )の保持と健やかな生活の基本であり、一人一人の子どもの(A:健康 )の保持及び増進並びに(B:安全 )の確保とともに、保育所全体における(A:健康 )及び(B:安全 )の確保に努めることが重要となる。
また、子どもが、自らの体や(A:健康 )に関心をもち、心身の(D:機能 )を高めていくことが大切である。
問2

次の文は、子どもの成長発達と母子保健についての記述である。不適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 生後 30 日未満の子どもを新生児という。
  2. B 出生時では通常、胸囲は頭囲より大きい。
  3. C 乳幼児突然死症候群(SIDS)は、平成 25 年〜平成 28 年の0歳児の死亡原因の3位以内に見られている。
  4. D 我が国では、平成 28 年の第1子出生時の母親の平均年齢は、30 歳を超えている。
  5. E 新生児では、頭蓋骨相互の縫合が完成されておらず、骨の間にすきまがある。

 

(組み合わせ)
1 A B
2 A E
3 B C
4 B E
5 D   E
正解は1
A:× 
新生児とは、生後28日を経過しない乳児とされています。(「母子保健法」)

B:× 
出生時の胸囲の平均は、男児31.6cm、女児31.5cm、頭囲は男児33.5cm、女児33.1cmであり、通常、頭囲は胸囲より大きいです。(「平成22年乳幼児身体発育調査」)

C:〇 
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、何の予兆や既住歴もないまま乳幼児が突然死に至る原因不明の病気であり、窒息などの事故とは異なるものである。SIDSは平成25年~平成28年の0歳児の死亡原因の3位以内に入っています。

D:〇 
平成28年の第1子出生時の母親の平均年齢は30.7歳であり、30歳を超えている。また、平成28年の合計特殊出生率は1.44であり、年齢(5歳階級)別にみると、30~34歳が最も高くなっています。

E:〇 
記述のとおりであり、これを泉門といいます。また、新生児の前頭骨と左右の頭頂骨の隙間を大泉門といい、6か月から2年で閉じます。左右の頭頂骨と後頭骨との間にできる隙間を小泉門といい、こちらは生後間もなく閉じます。
問3

次の文は、子どもの体格の評価に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 母子健康手帳にある身長体重曲線は、0歳から 18 歳までの子どもに関して示されている。
2 肥満度 10%以上はふとりすぎである。
3 身長体重曲線に示されているのはカウプ指数である。
4 子どもの栄養状態をより正確に知るためには、身長か体重かのどちらか一方で見た方がよい。
5 母子健康手帳にある身長体重曲線は、横軸に身長、縦軸に体重が示されている。
正解は5
1:× 
母子健康手帳の身長体重曲線は、年齢の記載はされています。

2:× 
肥満度+10%以上ではなく、+30%以上が太りすぎであるとされています。

3:× 
身長体重曲線に示されているのはカウプ指数ではなく、肥満度を指します。

4:× 
栄養評価においては身長と体重は必須であるため、両方を見る必要があります。

5:〇
記述の通りです。
問4

次の文は、「平成 22 年乳幼児身体発育調査報告書」(厚生労働省)にみられる乳幼児の運動機能についての記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ・ 「首のすわり」は、生後( A )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  2. ・ 「ねがえり」は、生後( B )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  3. ・ 「ひとりすわり」は、生後( C )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  4. ・ 「はいはい」は、生後( D )未満の乳児の 90%以上が可能である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 3〜4か月 5〜6か月 7〜8か月 9〜 10 か月
2 3〜4か月 6〜7か月 7〜8か月 10 〜 11 か月
3 2〜3か月 5〜6か月 6〜7か月 9〜 10 か月
4 4〜5か月 6〜7か月 9〜 10 か月 9〜 10 か月
5 4〜5か月 6〜7か月 9〜 10 か月 10 〜 11 か月
正解は4
厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査報告書」により、以下のとおりです。

・ 「首のすわり」は、生後( A: 4~5か月 )未満の乳児の 90%以上が可能です。
・ 「ねがえり」は、生後( B:6~7か月 )未満の乳児の 90%以上が可能です。
・ 「ひとりすわり」は、生後( C:9~10 か月  )未満の乳児の 90%以上が可能です。
・ 「はいはい」は、生後( D:9~10 か月 )未満の乳児の 90%以上が可能です。
問5

次のうち、子どもにみられる感染症の通称と医学的な診断名の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

 

(組み合わせ)
1 三日ばしか ――― 麻しん
2 とびひ ――― 伝染性軟属腫
3 りんご病 ――― 溶連菌感染症
4 水ぼうそう ――― 伝染性紅斑
5 おたふくかぜ ――― 流行性耳下腺炎
正解は5
1:× 
三日ばしかの医学的な診断名は、風しんである。風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症であり、感染経路は飛沫感染、接触感染、母子感染です。

2:× 
とびひの医学的な診断名は、伝染性膿痂しんです。細菌が皮膚に感染することでできる病気です。患部をひっかいたり、かきむしったりした後に小さな傷に触れることで感染し、症状が全身に広がる様子が飛び火に似ていることからとびひと呼ばれています。

3:× 
りんご病の医学的な診断名は、伝染性紅斑です。伝染性紅斑とは、ヒトパルボウイルスB19が病原体の感染症です。皮膚の発疹を主症状とし、両頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれています。感染経路は飛沫感染、接触感染です。

4:× 
水ぼうそうの医学的な診断名は、水痘といいます。水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスにより全身の皮膚にかゆみの強い水疱ができ、発熱を伴います。感染力が非常に強く、感染経路は飛沫感染、接触感染、空気感染です。

5:〇 
記述のとおりであり、おたふくかぜの医学的な診断名は、流行性耳下腺炎です。流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスにより唾液を分泌する耳下腺と顎下腺が腫れて痛み、発熱を伴います。感染経路は飛沫感染です。
問6

次の文は、けいれんに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 けいれんは、てんかんと同義である。
2 けいれんは、全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。
3 けいれんを生じているときは意識がなくなるので、意識があるときはけいれんとはいわない。
4 全身の筋肉が強ばって突っ張ったけいれんを間代性けいれんという。
5 乳児は幼児に比較して、けいれんを起こすことは少ない。
正解は2
1:× 
けいれんは自分の意志とは無関係に筋肉が発作的に縮小する状態のことです。てんかんは、脳の疾患であり脳内の神経細胞の過剰な電気的興奮によりけいれんや意識障害が起こります。よって、けいれんとてんかんは別物です。

2:〇 
記述の通りです。 

3:× 
けいれんは、自分の意志や意識の有無とは関係なく無意識に筋肉が発作的に収縮する状態をいいます。

4:× 
間代性けいれんは、意識をなくし手足をガクガクさせる全身けいれん発作であり、設問は強直性けいれんです。

5:× 
神経系が未発達なために、乳児も幼児も同じように起こすことがあります。
問7

次の【Ⅰ群】の感染症名と【Ⅱ群】の症状を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 水痘
  2. B 麻しん
  3. C 咽頭結膜熱
  4. D 手足口病
【Ⅱ群】
  1. ア 高熱、扁桃腺炎、結膜炎が主な症状である。
  2. イ  発しんが顔や頭部に出現し、やがて全身へと拡大する。発しんは、斑点状の赤い丘しんから始まり、水疱(水ぶくれ)となり、最後は痂皮(かさぶた)となる。これら各段階の発しんが混在するのが特徴である。
  3. ウ  口腔粘膜と手足の末端に水疱性発しんが生じる。また、発熱とのどの痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が口腔内にでき、唾液が増え、手足の末端、おしり等に水疱(水ぶくれ)が生じる。
  4. エ  発症初期には、高熱、咳、鼻水、結膜充血、目やに等の症状がみられる。発熱は一時期下降傾向を示すが、再び上昇し、この頃には口の中に白いぶつぶつ(コプリック斑)がみられる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は4
A:イ 
水痘は、発しんが顔や頭部に出て、全身へと拡大します。発しんは、斑点状の赤い丘しんから始まり、水疱(水ぶくれ)となり、最後は痂皮(かさぶた)となります。水痘・帯状疱しんウイルスによる感染症であり、主に空気感染します。

B:エ 
麻しんは、麻しんウイルスによる感染で、空気感染に加えて飛沫感染し、感染力が非常に強いです。

C:ア 
咽頭結膜熱は、夏のプールで水を介して流行しやすく、アデノウィルスによる感染症です。

D:ウ 
手足口病は、夏季を中心に流行し、コクサッキーウイルスによる感染症です。感染経路は飛沫感染と接触感染です。 
問8

次の文は、子どもの健康増進と保育の環境に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 子どもの健康状態や発育及び発達状態について、定期的・継続的に、また、必要に応じて随時把握する。
  2. B 保護者からの情報とともに、登所時および保育中を通じて子どもの状態を観察し、何らかの疾病が疑われる状態や傷害が認められた場合には、保護者に連絡するとともに、嘱託医と相談するなど適切な対応を図る。
  3. C 子どもの心身の状態等を観察し、不適切な養育の兆候がみられる場合には、市町村や関係機関と連携し、「児童福祉法」第 25 条に基づき、適切な対応を図る。
  4. D 子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適切な管理の下に常備し、その都度保育士の判断で薬を飲ませる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は2
「保育所保育指針」第3章より、以下の通りです。

A:〇 
「保育所保育指針」第3章1(1)アに、「子どもの心身の状態に応じて保育するために、子どもの健康状態並びに発育及び発達状態について、定期的・継続的に、また、必要に応じて随時、把握すること。」と定義されています。

B:〇 
「同指針」イに、「保護者からの情報とともに、登所時及び保育中を通じて子どもの状態を観察し、何らかの疾 病が疑われる状態や傷害が認められた場合には、保護者に連絡するとともに、嘱託医と相談す るなど適切な対応を図ること。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。」と定義されています。

C:〇 
「同指針」ウに、「子どもの心身の状態等を観察し、不適切な養育の兆候が見られる場合には、市町村や関係機 関と連携し、児童福祉法第25条に基づき、適切な対応を図ること。また、虐待が疑われる場合 には、速やかに市町村又は児童相談所に通告し、適切な対応を図ること。」と定義されています。

D:× 
「同指針」エに、「子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適切な管理の下に常備し、全職員が対応できるようにしておくこと。」と定義されています。いかなる場合であっても、保育士の判断で薬を与えてはなりません。
問9

次の文は、乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A SIDS は激しく泣いた後、急に息が止まって起こる。
  2. B 発症のリスクは、人工栄養の場合、母乳栄養に比べて高い。
  3. C 3〜4歳の子どもに最も多い。
  4. D 予防のため、毛布やタオルケットなどが顔にかからないように気を付ける。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は3
A:× 
SIDSは、何の予兆や既往歴もない乳幼児期が睡眠中に突然死に至る原因不明の病気です。なお、記述の内容は憤怒けいれんについてです。

B:〇 
記述のとおりであり、SIDSの発症率は母乳で育てられている乳幼児の方が、人口栄養で育てられている乳幼児と比べて低いと言われています。他にも養育者の喫煙、うつぶせ寝等がリスク要因として挙げられています。

C:× 
SDISは生後2~6か月に多いとされているが、1歳以上でもまれに発症することがあります。

D:〇 
記述の通りです。また、睡眠中のスタイの使用も控えるようにします。
問10

次の文は、子どもの体調不良の症状とその対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A ウイルスが原因で下痢をしている場合、下痢がおさまれば便の中にウイルスは排出されなくなる。
  2. B 発熱の場合、すぐに解熱薬を用いるのではなく、ひたい、首すじなどを冷やす。
  3. C 頭を打った後に嘔吐をした場合、脳神経外科のある病院を受診する。
  4. D 発しんでかゆみが強い時は、冷たいタオルで冷やすとよい。
  5. E 嘔吐した場合、寝かせる時はあおむけにする。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は3
A ×
症状がなくなっても、感染後2週間程度は便にウイルスが排出されます。排泄物の取り扱いには注意をはらい、必ず手洗い、うがいを行います。ウイルスが原因の下痢には、ロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスなどがあります。

B 〇
発熱があってもすぐには解熱剤を使用しません。発熱することで、感染に抵抗する免疫力が高まり、病原体(細菌やウイルス)の増殖を防ぐことができます。熱が高く辛いときは、ひたいや首すじ、脇の下、太ももの付け根などを冷やすと良いでしょう。

C 〇
記述の通りです。

D 〇
記述の通りです。

E ×
吐物の誤嚥による窒息を防ぐため、横向きか仰向け寝で顔は必ず横に向けます。
問11

次の文のうち、幼児期の自閉スペクトラム症における特徴的な行動に関して、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 一方通行に自分の言いたいことだけを言う。
  2. B 普段通りの状況や手順が急に変わると、混乱する。
  3. C 忘れ物やなくし物が多い。
  4. D 突発的、急速、繰り返される不規則な瞬きや咳払いをする。
  5. E 指さしで興味のあるものを伝えない。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は2
A:〇 
自閉スペクトラム症には、自分が好きな話を一方的にしたり、その場に関係のないことを急に話し出したりする特徴があります。

B:〇 
臨機応変な対応が難しく、新しい環境や状況に対してパニックを起こしたり不機嫌になることがあります。

C:× 
忘れ物やなくし物が多いのは、注意欠如・多動性障害(ADHD)の特徴です。

D:× 
記述はチック症に関する内容であり、チック症は、自分の意思とは関係なく突発的に繰り返される不規則なまばたきや咳払い等が特徴としてあり運動チックと音声チックに大別されます。

E:〇 
記述のとおりであり、指さし行為をせずに興味を伝えるという特徴があります。
問12

次の文のうち、分離不安症(分離不安障害)の症状について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 一人で部屋にいることができない。
  2. B 「母親が事故に遭って死んでしまうのではないか」と心配する。
  3. C 母親がトイレに行くときにもつきまとう。
  4. D 母親が付き添わずに友人の家に泊まるのを嫌がる。
  5. E 母親が離れようとするときに、頭痛や嘔気が生じる。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は1
A~E全て 記述通りです。

分離不安症(分離不安障害)とは、自宅や家族など愛着を持っている人物からの分離に対して苦痛を感じたり、過剰な不安や恐怖を抱いてしまう疾患です。場合によっては、頭痛や腹痛、吐き気など身体症状を呈することがあります。
問13

次の【Ⅰ群】の自閉スペクトラム症の療育法と【Ⅱ群】の内容を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 応用行動分析
  2. B ソーシャルスキルトレーニング
  3. C TEACCH
  4. D 感覚統合療法
  5. E PECS
【Ⅱ群】
  1. ア 社会性や学力などのスキルと問題行動のアセスメントに基づき、明確な行動目標を設定する。
  2. イ  モデリング、ロールプレイ、実技リハーサルなどを行う。
  3. ウ  補助代替コミュニケーションの一つとして、絵カードを使う。
  4. エ  神経系の機能に働きかけて適応行動の発達を促す。
  5. オ  環境を構造化することに焦点が当てられている。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1
2
3
4
5
正解は2
A:ア 
応用行動分析(ABA)は、自閉症や発達障害の問題行動を改善するのに用いられることが多く、行動のきっかけや結果を分析し、好ましい行動は強化したり不適切な行動は減らしたりすることで適切な対応を導き出す治療法です。

B:イ 
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、グループ活動を通じて人との関わり方を訓練する認知行動療法の1つであり、社会生活技能訓練とも呼ばれます。

C:オ 
TEACCH(自閉症とその関連する領域にあるコミュニケーション障害の子どもたちの治療と教育)は、アメリカ、ノースカロライナ州で派生したものである。環境を構造化することによって状況の理解を促す療育方法であり、自閉症の人が社会の中で有意義に暮らし、できるだけ自立した行動をできるように支援することを目的としています。

D:エ 
感覚統合療は、アメリカの作業療法士のエアーズが考案したもので、学習障害や自閉症を含めた発達障害のある子等へのリハビリテーションの1つで、神経系に働きかけ、感覚からの刺激により脳で考え行動を決め発達を促す療育方法のことです。

E:ウ 
PECS(Picture Exchange Communication System)は、コミュニケーションに困難のある人を対象とした、絵カードを使ってコミュニケーションを自発的に促す療育方法です。
問14

脳の仕組みについて、【Ⅰ群】の構造と【Ⅱ群】の機能を結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 前頭葉
  2. B 側頭葉
  3. C 延髄
  4. D 小脳
【Ⅱ群】
  1. ア 運動に関連する領域と精神を司る領域に大別される。
  2. イ  聴覚や嗅覚などの中枢、記憶の中枢、感覚性言語中枢を含んでいる。
  3. ウ  呼吸や循環などの生命維持に直接関与する部分である。
  4. エ  身体の姿勢や運動の制御、眼球運動に関係している。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は1
A:ア 
前頭葉は、大脳葉の一つであり、認知機能から運動機能まで幅広い脳機能が達成されます。

B:イ 
側頭葉は、大脳葉の一つであり、言語、記憶、聴覚に関わっています。

C:ウ 
延髄は、脳幹の一部であり、呼吸中枢や循環器中枢など生命維持に重要な中枢神経が存在しており、呼吸、嘔吐、嚥下、消化、心拍数の調節などが挙げられます。

D:エ 
小脳は、知覚と運動機能の統合であり、平衡・筋緊張・随意筋運動・の調節などを司っています。
問15

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Jくん(男児)は、多動と衝動コントロールの悪さがあり、保育所で他児とのトラブルが絶えない。先日も他児を意味もなく突き飛ばし、怪我をさせてしまった。来年度からは就学する予定である。

 

【設問】

Jくんに対する保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 母親に現状を説明した上で、地域の就学相談を受けることを勧める。
  2. B トラブルが起きた都度に、母親に連絡をして苦情を言う。
  3. C 母親に現状を説明した上で、発達検査を受けるよう勧める。
  4. D 母親に現状を説明した上で、家庭での状況を聞く。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は3
A:〇 
母親に現状を話し、地域の就学相談を受けることを勧めます。場合によっては、小学校の通常学級での対応が難しく、特別支援学級に入った方がよい可能性もあります。

B:× 
母親に苦情を言うだけでは、さらに母親を追い込み育児ノイローゼなど精神的苦痛につながる恐れがあります。もっと寄り添った対応が必要です。

C:〇 
就学健康診断では、小学校入学予定の子ども全員が簡単な発達検査を受けますが、早めに発達検査を受けることが望ましいです。

D:〇 
保育所と家での行動に違いがないかを確認する必要があります。他児との人間関係などによるストレスから起こしている行動の可能性も考えられます。
問16

次の文は、食物アレルギーに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 乳幼児の食物アレルギーで最も多くみられるものは、魚に対するアレルギーである。
2 食物アレルギーとは、特定の食物を摂取した後にアレルギー反応を介して皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身性に生じる症状のことをいう。
3 食物アレルギーで最も多い症状は呼吸困難である。
4 食物アレルギーを持つ子どもについては、その食物を除去することで治癒させることができる。
5 乳児では母乳を介して食物アレルギーとなることがあるため、母乳の替りに、調整粉乳を与える。
正解は2
1:× 
食物アレルギーで最も頻度が高いものは、魚ではなく鶏卵アレルギーです。乳製品、小麦も頻度の高いアレルギーです。

2:〇 
食物アレルギーとは、特定の食物を摂取した後にアレルギー反応を介して皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身性の症状のことです。

3:× 
食物アレルギーで最も多い症状は、じんましん、皮膚のかゆみなどの皮膚症状です。呼吸困難は多くみられる症状ではありませんが、アレルギー症状としてみられることもあり、重篤度が高く生命に関わるため、迅速な対応が必要です。

4:× 
治癒させることはできません。原因食物を避けることにより、アレルギー症状の発生を防ぐことは可能であるが、体内には原因食物と反応する免疫細胞は残っているためでです。

5:× 
母乳を介して乳児がアレルギー疾患になることはありません。そのため、基本的に母親の食事摂取には制限はなく、母乳を与えることが可能です。しかし、乳児が特定の食材にアレルギーを有するとわかっている食物は避けた方が良いでしょう。
問17

次のA〜Eのうち、「予防接種法」により定められた定期接種の対象となる疾病として、正しいものを○、誤っているものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 麻しん
  2. B 風しん
  3. C 結核
  4. D Hib 感染症
  5. E 破傷風

 

(組み合わせ)
A B C D E
1
2 ×
3 × × ×
4 × × × ×
5 × × ×
正解は1
A~E全て、「定期接種」です。

A:〇 麻しんは、Ⅰ期は1歳以上で1回、Ⅱ期は小学校入学の前年1年間に1回接種します。(MRワクチン)

B:〇 風しんは、Ⅰ期は1歳以上で1回、Ⅱ期は小学校入学の前年1年間に1回接種します。(MRワクチン)

C:〇 結核は、生後11か月(1歳未満)までに1回接種します。(BCG)

D:〇 Hib感染症は、生後2か月から接種可能であり、4~8週間隔で3回、3回目から7か月以上空けて4回目を接種します。(Hib(インフルエンザ菌b型)ワクチン)細菌性髄膜炎を予防できます。

E:〇 破傷風は、Ⅰ期は、生後3か月から接種でき、3~8週間隔で3回、3回目の約1年後に4回目を接種します。Ⅱ期は11歳から、2種混合ワクチンを1回接種します。(4種混合ワクチン(DPT-IPV))
問18

次の文は、保育所の環境整備に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 冷房を使用するときは、外気温との差を摂氏5度以内に保つことが望ましい。
2 扇風機を使うときは、直接子どもに風があたらないように注意する。
3 あおむけで乳児を寝かせるときは、蛍光灯の真下は避ける。
4 加湿器を使うときは、細菌やカビの繁殖に気を付ける。
5 感染症が流行しているときは、一日一回保育室の換気を行う。
正解は5
1:〇 記述のとおりであり、保育室の室温は冬季20~23℃、夏季26~28℃に調整します。

2:〇 扇風機や冷房を使うときは、体に風が直接あたらないように工夫します。

3:〇 照明の真下に寝かせないように配慮します。寝返りができない乳児では特に注意が必要です。

4:〇 50~60%を保つように加湿する。保育室の湿度40%以下になったら加湿器を使用し、使用する場合は、細菌やカビの繁殖に気をつけましょう。

5:× 感染症が流行しているときは室温に配慮しながら1時間に1回15分ほど換気をし、新鮮な空気を取り入れましょう。
問19

次のうち、子どもの誤飲事故への対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 灯油などの揮発性石油製品を誤飲した場合は、吐かせると肺に吸いこむ恐れがあるので吐かせずにすぐに医療機関を受診する。
  2. B ボタン電池は、飲み込んでその場に留まると電池が放電して周囲の体の組織を傷つける恐れがあるので、誤飲したかどうか判然としない場合でも疑わしいときはすぐに医療機関を受診する。
  3. C 石けんやシャンプーなどを誤飲した場合には、毒性は高くないものの粘膜への刺激を和らげるために牛乳を飲ませて様子をみる。症状があれば医療機関を受診する。
  4. D 次亜塩素酸ナトリウム含有の塩素系漂白剤の原液を誤飲した場合は、組織を腐食する作用が強いため吐かせてはならない。口の中をよく洗い、牛乳や卵白を飲ませてすぐに医療機関を受診する。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

 

正解は1
A:〇 記述の通りです。揮発性石油製品を吐かせてしまうと、肺に入り肺炎を起こす恐れがあるため吐かせずに速やかに医療機関を受診します。

B:〇 記述の通りです。受信時に電池の種類を伝え、同じ種類の電池があれば持参することが望ましいです。

C:〇 記述の通りです。石けんやシャンプーなどを誤飲した場合には、牛乳を飲ませて様子を見ます。

D:〇 記述の通りです。次亜塩素酸ナトリウム含有の塩素系漂白剤の原液を誤飲した場合、組織を腐食する作用が強いため吐かせず、口の中をよく洗い、牛乳や卵白を飲ませて速やかに医療機関を受診します。
問20

次の文は、「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法)における児童虐待の定義に関する記述である。虐待を表すものとして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 児童の身体に外傷が生じ、又は生じる恐れのある暴行を加えること。
  2. B 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
  3. C 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による虐待行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
  4. D 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力、その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×
正解は1
「児童虐待の防止等に関する法律」では、「児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことにかんがみ、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めることにより、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的とする。」としています。(同法第1条)

A:〇 「同法」第2条 1 「児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。」と規定されています。身体的虐待に分類されます。

B:〇 「同法」第2条 2「児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。」と規定されています。性的虐待に分類されます。

C:〇 「同法」第2条 3「児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。」と規定されています。ネグレクトに分類されます。

D:〇 「同法」第2条 4「児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。第十六条において同じ。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。」と規定されています。心理的虐待に分類されます。 

虐待は、上記の4つに分類されています。
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