2022-09-08
和製ハロウィン?お月見どろぼうとは
Category:子育てにお役立ち情報
「お月見どろぼう」と言う習わしがあるのご存知でしょうか。
愛知県でも名古屋市を始めとした一部の地域でその風習が残っています。
お月見のお供え物を近所の子どもが盗み食いする習わしで、とられた家は縁起がよいと喜ぶのです。
こちらでは「お月見どろぼう」についてご紹介しましょう。
お月見どろぼう
中秋の名月にお供え物を近所の子どもが盗み食いする習わし、お月見泥棒。
江戸時代から見られる習わしで、縁側や庭に備えられたお月見団子を子供たちがこっそりととっていきます。
「団子盗み」、「団子どろぼう」、「団子突き」など地域によってさまざまな呼び名があるのだとか。
上記の通り、縁起がよいとされており、微笑ましく温かい風習です。
子どもたちはお月さまの使い
お月見のお供え物を盗み食いされて喜ぶのは、子どもたちが「お月さまの使いである」 ・「お月さまが食べてくださった」と言う考え方から、たくさん盗まれたり食べられたりすると豊作になると言われているからです。
中秋の名月は「芋名月」とも呼ばれており、収穫祝いでもあります。
お米で作られたお月見団子はもちろん、里芋やサツマイモなどの芋類や旬の果物をお供えして、それをお月さまの使いである子供たちに食べてもらうことで豊作に結びつく、縁起が良いとされているのです。
現在のお月見どろぼう
時代とともに縁側ある家が減少、勝手に庭や敷地に入ることは防犯上の問題があり、少子化の問題もあいまって「お月見どろぼう」の習慣は廃れてきました。
今にマッチする形でお月見どろぼうを実施している地域もあります。
町内会などの自治会で開催したり、保育施設や小学校のPTAの協力の元開催されたり。
子どもたちのために玄関先や庭先にたくさんのお菓子やお供え物を用意して、子どもたちの訪れを待ち構えます。
「おつきみどろぼさん おひとつどうぞ」
と書かれたPOPなどをつけておくと「お月見どろぼうです」と袋にお菓子をいっぱいつめこんだ子どもたちがお菓子をもらっていくのだとか。
地域の交流がなくなってきているため、地域で子どもたちを育てていこうという機運が高まり、その一環として「お月見どろぼう」の風習を復活させたちいきもあるのです。
ご家庭で、お子さんのためにお菓子やお月見団子を用意して、「お月見どろぼう」ごっこを楽しむのもいいですね。