今回は恋愛をする上で陥ってしまう「蛙化現象」についてご説明いたします。
目次
蛙化現象とは
「蛙化現象」とは、他人の好意がトリガーとなって、嫌悪感をいだいてしまう現象を指す心理学用語の一つです。
例えば、片思いをしていた時はその人に夢中だったのに、想いが通じて両想いになったとたん、お相手に嫌悪感を抱いてしまったり、気持ちが冷めてしまう、
思いがけない人に告白をされたとたん、嫌悪感を抱いて避けるようになってしまう、などです。
「蛙化現象」の場合は、嫌悪感を抱くお相手に落ち度はなく、一方的に生理的に拒否感を感じてしまうため、当の本人でさえどうしてこのようなことになるのか分からないのです。
「蛙化現象」の由来は、グリム童話の『カエルの王さま』から来ています。
むかしむかし、とある国の美しいお姫様が森の泉を訪れたとき、
大切な金の手毬を落としてしまいました。
嘆き悲しんでいたところ、一匹のカエルが現れ、
「自分と寝食を共にしてくれるなら、毬を拾ってあげる」といいます。
お姫様は約束を守る気は全くありませんでしたが、口先で約束をして毬を手に入れました。
そして、約束を破ってカエルを泉に置き去りにして城に戻ったところ、
泉のカエルが現れ、約束を守るようにお姫さまに迫ります。
「寝食をカエルと共にするなんてまっぴら!」
とお姫様は怒り、カエルの足をつかんで壁にたたきつけました。
すると、カエルにかけられた魔法が解けて、美しい王子様の姿に戻りました。
そうして、二人は結婚し、末永く幸せに暮らしました。
お姫様の行為は良くないものの、童話ではハッピーエンドで終わっていますが、
カエルの時はどんなに親切にされても、お姫さまは徹底して嫌悪感しか抱いていません。
このように、物語とは逆ですが王子に見えていた人が、カエルのように嫌悪すべき存在に見えてしまうことを表しています。
蛙化現象が起こる原因
「蛙化現象」が起こる原因として以下のようなことが挙げられています。
①恋愛経験が少なく、男性に夢みがち
②性的対象としてみられることの嫌悪
③両想いになるまでがゴールだと思っている
④自己肯定感が低すぎる
①②③に共通して言えるのは、現実の恋愛の経験不足ということでしょう。
片思いをしていて、恋をしているときの妄想は楽しいのに、その妄想が現実になった時、急にそのことが怖いとか、嫌悪感を感じたりするのはとにもかくにも現実の男性を知らないからです。
知らないことが怖いと感じるのは当然のことですので、まずはお相手をいきなり否定するのではなく、その気持ちを素直に話してみましょう。
そして、無理のないところから少しずつ関係を深めていけるようにできればいいのです。
④のケースは自分が好かれるはずがない…と相手の好意を信じられないケースです。このような方は恋愛云々の前にご自分の自己肯定感をアップさせることが先決でしょう。
そうでなければ、ご自身もお相手のことも傷つけ続けてしまいます。
「蛙化現象」は主に女性に起こる現象ですが、男性にも起こるとされています。
もしも、思い当たるふしがある場合は、ご自身の本当の気持ちをお相手にきちんと話すところから始めてみてくださいね。
監修:エクシオ 婚活アドバイザー 北川志穂