新しい年の始まりに欠かせない「おせち料理」。豪華な重箱にぎっしり詰まったお料理には、ひとつひとつに願いや縁起の良い意味が込められています。
でも、意外と「何のために食べるの?」「どんな意味があるの?」と子どもに聞かれると、しっかり説明できない…という方も多いのではないでしょうか。
おせちの由来と代表的な料理の意味をわかりやすくご紹介します。
おせち料理の由来とは?
おせちのルーツは、なんと古代の宮中行事までさかのぼります。季節ごとの節目(節日)を祝うために特別な料理が用意されていました。
これが“御節料理(おせちりょうり)”として広まり、江戸時代には「お正月に食べるお祝い料理」として一般の家庭に定着しました。
また、おせちには年神様(お正月の神様)をお迎えするためのお供えという意味もあります。
重箱に詰めるのは、「めでたさが重なるように」という願いが込められているためです。
おせち料理に込められた意味
おせちの定番メニューには、子どもにも説明しやすい縁起の意味がぎゅっと詰まっています。
◆ 黒豆
「まめ(=元気に、勤勉に)に働けますように」
◆ 数の子
たくさんの卵=「子孫繁栄」。
子どもの成長を願う家族にぴったりです。
◆ 田作り(ごまめ)
小魚を使った料理で「五穀豊穣」を願う食材。
昔、田んぼの肥料に小魚を使っていたことが由来です。
◆ たつくり(田作り)
小魚の佃煮で、豊作の祈りが込められています。
◆ かまぼこ
紅は「魔除け」、白は「清らかさ」を表す、めでたい色の組み合わせ。
◆ 伊達巻
巻物の形から「知識・学問が増える」=勉強成就の意味があります。
◆ 昆布巻き
「よろこぶ」に通じる、定番の縁起物。
◆ 栗きんとん
黄金色が金運アップの象徴。
豊かな一年になるよう願いが込められます。
◆ 海老
腰が曲がるまで長生きできますように=長寿の象徴。
◆ 紅白なます
お祝いごとの紅白を表し、平和や調和を願います。
保育園で楽しむおせちのアイデア
園でも、おせち料理の由来を楽しく伝えたり、子どもたちが興味をもつきっかけをつくることができます。
無理に食べさせるのではなく、「知る」「触れる」「遊ぶ」など、年齢に合わせた楽しみ方を取り入れてみましょう。
小さなおせち給食
子どもが食べやすい甘めの栗きんとんや伊達巻、かまぼこなどを少量ずつ。
食べる前に意味を伝えると、興味を持って口にしやすくなります。
・栗きんとんホットサンド
・伊達巻サンド
などもおススメです。
おせちの絵本の読み聞かせ
“お正月ってなに?”“おせちってどうして食べるの?”をやさしく伝える絵本を取り入れると、理解が深まります。
